麗水の北部にある興国寺(フングクサ)は、1195年の高麗時代「国家が栄えればお寺も栄える」という意味で興国と名付けられ、国の繁栄を祈願するために建立されたお寺です。
こちらのお寺にテンプルステイで訪れました。
https://www.templestay.com/reserv_temple_rest.aspx?ProgramId=2475
休息タイプというものでその名の通りゆっくりと休むのがメインで、自由度が高めです。
オリエンテーション→寺の施設の説明→夕食→念仏(選択)→お坊さんとのお茶会→就寝
二日目
早朝の念仏(選択)→朝ごはん→108祈祷(選択)→退室準備
市内から麗水国家産業団地の方面へ。途中化学工場の風景がとても印象的でした。
このようなところにお寺があるのだろうかと少々不安になったのは事実です。
産業団地は埋立地にあるのですね。
Y字路で曲がり、山の方へと進んでいくと緑が多くなってきました。
途中に池(貯水池?)があり、整備されて公園になっていました。そこでくつろいでいる人たちも結構いました。
霊鷲山の中腹にある境内には、大雄殿(宝物)をはじめとし、円通殿(全羅南道有形文化財)、八相殿(全羅南道文化財資料)、虹橋(宝物)などの文化財が配置されています。敷地が広く建物がたくさんあるので驚きました。
規模が大きいお寺です。
興国寺は壬辰倭乱(慶長の役)の時、境内に約300名の僧兵水軍が訓練をした場所として有名なのだそうです。
一柱が見えてきました。霊鷲山は毎年4月ごろに海抜439メートルの霊鷲峰と510メートルの進礼峰に続く尾根全体がツツジの花で真っ赤に染まり、「霊鷲山ツヅジ祭り」が開催されるそうです。そして時期が少し過ぎて残念ですが、9月下旬からは彼岸花も大変見頃で同じく祭りが開かれるそうです。
この日はいろいろな用事を済ませてから寺に向かったため、少し遅めに到着しました。
なのでまずは泊まる予定の部屋を案内していただきました。この日の参加者は韓国人3名、外国人1名で
私は一人用の部屋を使用しました。
一人で過ごすにはちょうどよい大きさ。すでにお寺のユニフォームが布団の上に置いてあり、自分が来ているシャツの上に
チョッキを着てズボンを履きます。
この日は少し肌寒かったのですが、床暖房はもちろんあるので暖かくして過ごすことができました。
シャワーもトイレも。トイレはウォシュレットがついていました。
テンプルステイの担当者はなんと興国寺で修行中のモンゴルから来た男性でした。
10人派遣されて現在は5人残って修行しているそうです。
寺の食事は早めで17時に夕ご飯をいただきます。食事は供養といいます。
食事の場所は境内の中央にありました。
食事の内容は大変シンプルでした。
オイコチュ(辛くない大きめの青唐辛子)、キムチ、どんぐりのムク、なすのナムル、豆腐の煮物、ごぼうの煮物、じゃがいもの天ぷら、えごまの粉入りワカメスープです。
おかわりは自由ですが残さないようにしないといけません。
天窓から光が入って食堂内は明るい空間でした。
10月になるともう18時を過ぎると暗いですね。鐘楼はカラフルな灯りでとてもきれいでした。
お坊さんとのお茶会はモンゴルの修行僧の方が対応してくださいました。
なんでも金浦の仏教大学院にも通っているそうです。
プーアール茶をゆっくりと淹れて下さりながら、韓国語は上手ではないけれどと言いつつ素晴らしい語りで
いろいろな話をしてくれました。
モンゴルの仏教について、韓国での修行について、人間関係に悩むときどのようにすればいいのかなどなど
1時間以上話してくれました。
プーアール茶。
そしてこの日はソウルから麗水への旅で疲れてしまったので8時半過ぎには寝てしまいました。
朝の念仏は選択制なので今回は参加は見送り、傍を流れる小川や木の葉の音に癒されながらゆっくりと寝ることができました。
翌朝の食事です。
朝6時に起きて、ごはんを食べたあとは境内を散策しました。
雄大な山に抱かれた寺の姿をゆっくりと見ることができました。
あ!ヒガンバナがまだ咲いているところがありましたよ!
9月下旬に来たら本当にきれいだったでしょうね。
大雄殿に入ってみました。興国寺境内には大雄殿(宝物)をはじめとし、円通殿(全羅南道有形文化財)、八相殿(全羅南道文化財資料)、虹橋(宝物)などの文化財があるそうです。
大雄殿後仏幀、盧舎那仏掛仏幀、水月観音図、十六羅漢図、木造釈迦如来三尊像、銅鍾、木造地蔵菩薩三尊像・十王像一括および腹蔵遺物といった宝物など、たくさん文化遺産があるのですね。
麗水エキスポ駅からタクシーで30分くらいで来ることができます。なお、バスですと61番と610番ですが
あまり本数がないのでお気をつけて!
次に訪れる機会があったら、ヒガンバナのきれいな季節に合わせて来てみたいです!