あっという間にもう9月も下旬。
子どもたちも新しい学年がスタートしました。
今回は、カナダのボランティア活動について書いてみます。
私たちの住むエリアの高校では、卒業の条件として80時間のボランティア活動が義務づけられています。
長男はこの夏、そのうちの40時間をまとめてクリアするために、UBC(ブリティッシュコロンビア大学)主催の小学生向けテックキャンプのリーダーボランティアに申し込みました。
(追記:あとでわかったのですが、この80時間というのは10年生からのカウントになるようで、この夏の活動は実質9年生の終わり、という見方のためカウントされないみたいです(笑)。本人曰く、結構良い学びもあったので参加して良かった、とのこと)
活動自体は、小学生が週単位で通うサマーキャンプでの活動をサポートするリーダー的な役割です。
意外だったのは、申し込みの際に必要だった「Criminal Record Check(無犯罪証明書)」。犯罪歴がないことを正式に証明しなければ、たとえボランティアでも参加はできない仕組みです。逆に、15歳の記録に公に残る犯罪歴ってどんなものがあるのか気になってしまいました。
ボランティアの流れとして、まずUBCキャンパスで1日がかりのオリエンテーションがありました。(オンラインでも参加可能でした)
あとから息子に聞いて驚いたルールは、「キャンプでは、参加している子どもたちに触れてはいけない」というもの。
たとえハイタッチでも、最後の記念に肩を組んで写真を撮るのもNGなのだそうです。
9年前、8年前と息子たちはバンクーバーのサマーキャンプに参加していますが、そこではリーダー役の大学生のお兄さんお姉さんに手を引いてもらったり、なんなら肩車をしてもらう子もいたような記憶がありますが、カナダもこの10年弱で変化したのかもしれません。
色々な社会的な背景があり、これだけ子どもを守るという意識が強くなったのだろうなと思いました。
カナダと日本の違いは、日々の生活の中の至るところにこうして見受けられ、その度に考えさせられます。昔企業内でボランティア活動のコーディネートをしていた際は、出かけた先の幼稚園で子どもたちと社員の皆が触れ合う時間をわざわざ組み込んでいました。
そのほうがお互いの距離が縮まり、両者にとって満足度が高いプログラムが出来ると考えてのことでしたが、カナダではNGですね。
日本で“当たり前”とされていたことが、ここでは“ちょっと違う”ということがよくあります。「当たり前」で片付けず、一度考えて、それでもOKなら前に進む、そういう配慮が必要だなと思っています。
次回は、長男が今年から越境転校をしたので、その理由と新しい学校について、書きたいと思います!


