望郷の父・・・17 父の背景「復讐と愛情と」 | 魂の選ぶ声を聴く ~言葉にならない想いをつなぐ~

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望郷の父・・・目次




私が高校生(中学生かな?)だったころ


父の実家の跡取りである、父の兄(私の叔父)の次男(私の従兄)の恋愛話(同棲話?)が 持ち上がった


父は 自分の結婚のときに経験したこと (→望郷の父・・・8 )をふまえ


若いふたりの恋愛に 大いに口出しをした


もうひとりの従兄(叔父の長男)は その数年前に 堅実な就職をしたのち、


家族からも 親族からも 認められ、祝福されて 結婚していた


本家の長男 そのものな姿と、周囲に何も言われないようだった



だが 一方の次男の従兄は


優しくてかわいらしい魅力ある人なんだけれど


生活がだらしないからか(休みの日は 昼まで寝ているとか、深夜まで遊んでいるとか、好き嫌いが激しく、ポテトチップスにコーラという食生活だとか・・・?)


幼い頃から 叔父である父から やあやあ 言われていた



父からしたら 長男の甥っ子より、次男の甥っ子が かわいかったようには見えた


私たち三姉妹と一緒に キャンプだなんだと


父が連れまわしていたのは 次男の方だった



自分と同じ、「次男」という存在に 手をかけたかったのかもしれない




父が 従兄の恋愛(同棲)に反対したとき


田舎の祖父は ねこっ可愛がりしていた孫のことについて


「お前は なんで若木を割くようなことをするんや!!」


と 父を罵倒したらしい



それを聴いた父は


「わしが結婚したい言うたとき、親父は わしに なんて言ったんや!?」


と 言っていた



やはり 父は 従兄のことだけを考えているのではないと


私は 感じていた




甥っ子の恋愛話に乗じて


ここぞとばかりに 父と兄にたてつく(ごねる)父は


末の弟も巻き込んでいた



・・・が


兄の体調が悪いことを耳にすると


とたんに手のひらを返し、賛成に転じた



「・・・だって、兄貴の心臓が悪いなんて わしゃ 知らんかったんじゃけぇ」



・・・おとうさん、誰に 言い訳してるんだ?



父からしたら、大切な兄の命を縮めるようなことは しのびなかったのだろう


そういう、「田舎LOVE」なところは ちょこちょこ、はしばし 顔を出す




そんな父の変わり身に


ひとり割を食ったのは、末の弟である


いきなり父から裏切られたような形になり、ひとり悪者のような態・・・



そのうえ、若いふたりのサポートというものをまかされ(おしつけられ)

高校卒業したばかりの従兄を 居候させることになった



経験としては かけがえのないものだったとおもうが


叔母にとっては、大変な数年だっただろう



ただでさえ 鼻つまみ者だった父だが


こんなことがあり、ますます 親戚と交わるときには 肩身が狭く感じた


「おとうさんは こんなだけどね、わたしたち家族は 悪いばっかりじゃないよ


なかよくしてね」



心のなかで そんなことをおもいながら


親戚とつきあいが終わらないように ふるまってたな