娘ちゃんが 学校へ行く途中
不似合いな可愛らしい自転車を手にしているサラリーマンの姿を見かけたそうな
「‥‥? ‥‥!!」
そのサラリーマンさんは、自転車で登校中に 転んだ女子高生を助けていたらしい
女子高生は 散乱した教科書やら なにやらを
拾い集めていたらしい
「あー、めっちゃ 痛いとこだな
ここで 転んで、荷物を拾って、たくさんの人に見られて‥‥」
と その女子高生の状態を 見ていたらしい、娘ちゃん
つらいだろうな という、娘ちゃんの第三者的な視線が 変わったのは
白いもの が 落ちているのを目にしたときだったらしい
「‥‥白いもの? パンツ?」
娘ちゃんの話を聴いてた私は、とっさに それが浮かんだ
「‥‥おにぎり
お弁当とおにぎりが 散乱しとったんよ
それ見たときに、涙が 出そうだった
おにぎりが 自転車のタイヤで踏まれてしまっとったんよ
(自分の)かあさんが作ってくれたお弁当が 散乱して
そんなことになっとる状態が浮かんでね‥‥」
「(かあさんが作った)お弁当がどうなっても いいけど
(娘ちゃんが)お昼ごはん、食べられたかなって おもいそうじゃね
(ともだちに助けてもらったりして)なんとか 食べられたとは おもうけど」
「うん、そう言うとおもった」
娘ちゃんが見かけた女子高生
元気に 一日を過ごしたかな