しばらく、軽快な日々だった躁が粛々と加速し、緩やかな鬱の趣が垣間見える夏の朝。
頭の動きがどうも悪く、自分の意識が遠くにある。
今日は、久しぶりに、仕事で致命的なミス。
どうしてこんな初歩の初歩のレベルをスルーしてしまったのか。
病気になる前には考えられないような過ち。
謝って済まされることではない。
そこから、呆然としてしまったのか。
ミスを引きずるな、とはよく言う話だが。
以前なんともなく出来ていたことができなく待っている自分に、愕然とした。
「やはり、私にはこんな仕事は荷が重すぎる。もう私には何も出来ない。」
仕事中にもかかわらず、
何処か遠くに逃亡したいとひたすら妄想した。
そして、自分を痛めつけたいと切望してしまう自分がいた。
ここで、剃刀を使って一時の魂の解放が得られたなら…
私は、今の仕事を続けられるのか。
期待してくれる人は少なからず、存在していて応えたいと思う。
しかし、今の私に何ができる。
私は、会社にとって、もはやマイナス因子。
帰り道、雨の中、ただふっと消えられたらいいのにと思った。
私は、私の望む仕事すら満足に出来ず、周りに迷惑をかけるばかりだ。
雨は、ひたすら降り続き、こんあ気持ちの時は、雨は好都合だと思う。