うれしい言葉 | Lithium Star

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みなさんはどんな言葉をかけられたらうれしいですか?

イケメンだねえ!美人さんだねえ!

いろいろありますよねw

自分は昔から「生き方が好きです」と言われるのがうれしいです。


ここ最近ギターやベースのリペア依頼が多くなって来ました。

基本的に誰かの紹介でしか依頼は受けていないのですが

とある知り合いの一部が特に強く自分のことを推してくれていて

その周囲の方から依頼が立て続けに入るようになっている状況です。


その人はもともとは自分がスタッフで入っていたバンドの

対バンで知り合ったバンドマンの一人でした。

一時期はメジャー契約もあったほどのベテランのベーシストです。


初めはちょっと診て欲しいベースがあるんだけどという連絡があり

もちろん喜んで!とお受けしたのがスタートでした。

その後、ちょっとずつ他の機材も調子が悪いから診てよとか

ちょこちょこ声をかけてもらい、やり取りが続きました。


いつも札幌の街中で待ち合わせをして機材の受け渡しをして

時間があれば呑みながら音楽や機材の話で盛り上がりw

ほぼ同世代ということもあって通ってきた音楽の話も通じやすく

この歳で音楽と触れていることの楽しさや大変さも共感できる。

そんなとてもいい関係の方です。


そのうち少し複雑な内容の依頼も増え、ギタリストの自分には

専門外のベースエフェクターのことや特定のベースについての相談など

分からないことも増えてきました。


そこで自分はとにかく事前に情報を徹底的に調べて

何とか対応できるようにしようと、できない場合には適切なアドバイスを

提案できるようにしようとネット上の情報収集にも力を入れました。




(画像は他の依頼主からのギターリペア作業中の様子)


自分のこれまでの長いギター弾き人生の中で実はリペアマンに対しては

あまりいい経験がなくむしろ悪いイメージがありました。

楽器に無知な客にあまり細かく説明してくれなかったり

嫌なら他に行ってもらって結構です的な雰囲気だったり

預けてから連絡がほとんどなく完了後も特に説明がないなど。


なので自分はできるだけ預かってすぐにこれはこうなのでこうしたい、

ここについては不明なので少し調べる時間を下さい、というように

できることとできないことを全て伝えることにしました。


了解がもらえた後はなるべく作業中の画像を送り

いまはこんな作業中ですよ、進捗状況は予定通りですよと

マメにLINEで連絡を取り何かあれば追加作業の相談をしたり

お互いに何でも相談できる、いつでも質問できる関係作りを目指しました。


料金についても自分は専門学校でクラフトマンを目指して勉強したわけでも

どこかで弟子入り修行したわけでもないので相場よりは安く設定しています。

看板を出さずに紹介のみでやっているのでお客さんは仲間内です。

ですから身内の応援のために自分の知識を役立てたいというのが趣旨なので

リペアについてはサービスサービスという感じなのです。


それを感じとってくれたのかそのベーシストからの口コミでの紹介者が

次々とうちに依頼を持ち込んでくれるようになりました。

そしていつものようにそのベーシストとLINEでやり取りをしている時に、

いつも周りに紹介してくれてありがとうと伝えたらこう返事が来ました。



「クサい言い方だけど人の縁といいますか」

「ロー君の仕事に対する姿勢を自分の知り合いにも知って欲しいと思ってね」



思わずじーんと目頭が熱くなりました。

まだまだ未熟な自分に対してこんな風に評価してくれる人がいるなんて

本当に幸せなことだなあとつくづく思いました。


電装系のカスタムには絶対の自信があります。

ボーンナットの性能の良さでは他に負けない自信があります。

でもその他の項目に関してはまだまだ経験値上昇中といったところ。

胸を張って作業をするにはつねに全力でやる誠実さだけが武器なのです。

誰々さんの紹介で来ましたということは依頼主とその紹介者の

二人の期待を背負って作業をしなければならない責任があります。

それが自分に力を与えてくれるわけです。


リペアの仕事を請けていると面白いことに毎回ドラマがあります。

このお話以外にも預かったギターとのエピソードや

オーナーさんとのエピソードが一つまた一つと増えていきます。

公開できそうな話があったらまた記事にしますねw


今回は自分にとってうれしい言葉がまた一つ増えたというお話でした。