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恋人を遠景に置く夕まぐれこんなところに終末はある
誰もだれも胸に一行の詩を持ちて向き合う喫茶店に降る雨
汝が美しき寝物語に子を産めばベッドサイドに茂る月光
ただ水をともに眺める寂しさに言うつもりなき昔話を
カーテンを引かず暮らすは新しく今日のタピストリはひと模様
長靴はローマ、ナポリと水漬きつつフィレンツェの裏までも侵せよ
汝は世界、我は社会と呼ぶものの不確かさゆえすれ違いたり
どの玻璃も満たされていて柔らかく汝がしあわせを祝う酒あれ
水響きあうごとく逢い引くリバーサイドホテルに月はいらない