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いま楡の眼をしておりぬきみなれば命生れしは深夜と思う
質問というきだはしを組み立てて汝に近づくための夕暮れ
平らかな石を水面に滑らせて愛とはゆめを縊るそのこころ
暗闇のシュプレヒコールやさしくて日が昇るまで河原にひとり
何度でも声を解くよ擦り切れたテープに遠いとおい約束
耳元のトルコ石弄びつつ愛され損ねた日々を思えり
咲くきざし朽ちるきざしを共に持つ一輪挿しのなかの共鳴
夕立に水漬く鉢植え退屈を許し続けたわたしへの罰
汝がために幾度でも書く抒情詩を統べる封筒なら薄緑