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きみはひとり満ち潮を待つ戯れにリモコンで月の色を変えつつ
われをなす元素ひしめく心地して地下鉄のなかに空を欲せり
神話では奪われ易き妻ゆえに靄のかたちに髪を巻く朝
でも母に卒業はなくおとうとの襟を直して送り出す春
ゴッホよりすこし寡黙な眼のままで糸杉を描く恋人といる
思い出は夕立ちやすく恋人に恋人のいる蝉深き午後
返り花きみにまつわる一切を活けるはるかな指先の熱
ここからが大阪湾と区切られて小雨さびしく打つ和泉灘
メゾピアノなる身で待とう鈴懸のdiscord赦しながら坂道
汝がために弾くnocturne目覚めたら城うずたかき砂浜だろう