東京パピヨン -15ページ目
<< 前のページへ最新 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15

009:椅子  (香山凛志)

指きりを繰り返しつつ過ぎた夏  揺り椅子の生む風を見てゐた

008:親 (香山凛志)

きみといふ洗濯物に微風あれ  親指の爪あかく塗りつつ

007:揺  (香山凛志)

ぬくもりはぬくもりのみに育ちゆく 揺りかご遍く闇を抱えて

006:自転車 (香山凛志)

ため息はやがておまへに還るだらう 夕暮れ行きの自転車を漕ぐ

005:並 (香山凛志)

アカシアの並木に満ちる蝉時雨 どうせ前世とひとりと思う

004:キッチン (香山凛志)

水のおと火のおと風のおとがする キッチンで哀しみは作られる

003:手紙 (香山凛志)

凪を裂きジャコウアゲハが飛んでゆく郵便受けに手紙が落ちる

002:指 (香山凛志)

でも愛はたった一度の指きりのような脆さで佇んでいる

001:風 (香山凛志)

そよ風が綻ぶ時間(目を閉じる)あぁ凪と言う名があるとしても

参加します(香山凛志)

今年こそ、完走目指してがんばりたいと思います。

よろしくお願いします。

<< 前のページへ最新 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15