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1.エンコードとは圧縮すること
みなさんは「エンコード」とは一体何の作業とお考えですか?おそらく多くの人が、「DVDやビデオの映像をパソコンに取り込むこと」と考えているんじゃないでしょうか。この答えでももちろん不正解というわけではありません。しかしエンコード本来の意味は「圧縮すること」なのです。
2.動画を圧縮(=エンコード)する理由とビットレート
ではなぜ動画をエンコードするのでしょうか?それはもちろん動画のファイルサイズを抑えるためです。動画のデータ量は文字や写真と比べても大変大きなもので、そのまま記録すれば1時間100Gバイトにもなってしまいます。そこで動画を例えばMPEG-2などの形式でエンコードすることで動画ファイルサイズは2%以下にまで抑えることができてしまいます。エンコードの際には「1秒間にどのくらいのデータを送受信できるか」という数値であるビットレートを設定できます。当然このビットレートが高いほど動画のサイズは大きくなるわけです。
3.エンコードの仕組み
ではエンコードはどのように行われているのでしょうか?エンコードされていない動画は、分かりやすく言えば1コマ1コマの画像を繋ぎ合わせてできています。もちろんその動画にはそのコマ数×画像の情報量が含まれているわけです。しかし動画の1コマというのは1分や1秒といった時間の単位では無くもっと短い時間であるため、普通は数コマではそれほど映像の動きはない、つまり隣同士のコマの画像はほとんど同じ画像になるわけです。そこでエンコード作業ではその画像をそのまま保存するのではなく、「どこがどれだけ動いたか」といった情報を保存するようにするのです。例えば人が走る動画をエンコードする場合でいうと、1コマ目と2コマ目の画像をそのまま保存している動画を、「1コマ目と2コマ目で左手が1ミリ動いた」といったような情報に変換するわけです。
4.デコードとは圧縮したものを情報で再生すること
では「デコード」とはどういった作業をいうのでしょうか?3.で分かったように、エンコードとは映像を情報に変換してデータのサイズを落とすことでした。デコードとはその逆で、「情報から動画を再生すること」といえます。5.エンコーダとデコーダ エンコードとデコードが分かったところで、それを行うエンコーダとデコーダについて考えてみましょう。エンコードとは動画を圧縮することだったので、エンコーダとはその名の通りエンコードを行うものとなります。つまり一般的にはエンコーダは「DVDやビデオの映像を情報化し、小さいサイズに圧縮するパソコンのソフト」を指します。そしてデコーダは「圧縮された動画を引き伸ばし、音声と同期させながら表示するソフト」、つまり一般的にはビデオプレーヤーやDVDプレーヤーのことを指します。
なんとなく分かった気になりがちなエンコードやデコードですが、しっかり理解することで動画の扱いも少し変わってくるのではないでしょうか。
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1.3つの放送方式
現在世界では主に3つの放送方式が使われています。
1) NTSC (開発元:アメリカ)
2) PAL (開発元:旧西ドイツ)
3) SECAM (開発元:フランス)
何故このように異なる放送方式が使われるようになったのでしょうか。
そのヒントは各方式が開発元の国を見ると何となく推測が付きます。
技術的な差異もあるのですが、それよりも政治的な影響を受けてきたものと思われます。
2. どの国がどの方式なのか?
それではどこの国ではどの放送方式を使っているのでしょうか。これも開発元の国との関係を強く受けています。
1) NTSC
アメリカ、日本、韓国、台湾、フィリピン、中南米(ブラジルを除く)
2) PAL
NTSCとSECAM以外の国々
3) SECAM
フランス、ソ連、東欧、中東、アフリカの一部
このように、世界的に見るとPALを採用している国が多いのです。日本はと言えば、当然アメリカが開発したNTSCを採用しているのです。
3.放送方式が違うと見れないの?
そうです。困ったことに、異なる放送方式間でソフト(VHSやDVDなど)とハード(テレビなど)の互換性がないのです。
例えばドイツで買ったテレビを日本に持ってきてそのまま使うことはできません。また、ブラジルで買ってきたDVDを日本のDVDプレーヤーでは見ることができません。
異なる放送方式の国のテレビでDVDやVHSを見る場合は、その国の方式に変換して録画し直す必要があるのです。
4.今後はどうなるの?
実はこの3つの放送方式はアナログ放送の方式です。今後はデジタル放送に移行するので、その時にはまた別の方式になって行きます。アメリカではデジタル放送用にATSCと呼ばれる規格が設定されました。また、日本でも2011年7月24日までにデジタル放送に完全移行する予定で、その時には日本が開発したISDBという規格で放送される予定です。その時にはNTSC方式も廃止されます。
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1.リージョンコードって何?
主に販売されているDVDのディスクにはリージョンコードというものが密かに記録されています。パッケージなどに記載されていることがありますが、見た目にはわかりません。また、ほとんどのDVDプレーヤーにもリージョンコードが設定されています。説明書をよく読んでみると書いてあります。
DVDディスクがリージョンコードを持っている場合、DVDプレーヤーのリージョンコードが一致しないと再生できないようになっているのです。
下のように、世界の地域ごとにリージョンコードが決められています。
0 = どのリージョンにおいても利用可能(非公式)
1 = バミューダ諸島、カナダ、アメリカ合衆国 およびその保護下にある地域
2 = 中東諸国、西ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、エジプト、フランス保護領、グリーンランド、日本、レソト、南アフリカ および スワジランド
3 = 東南アジア、香港、マカオ、韓国 および 台湾
4 = 中央アメリカ、カリブ海諸国、メキシコ、オセアニア、南アメリカ
5 = アフリカ、旧ソビエト連邦諸国、インド亜大陸、モンゴル、北朝鮮
6 = 中国本土
7 = 予備
8 = 航空機および旅客船などの国際領域での利用など
2.何のためにあるの?
リージョンコードは、(世界の)地域間でのソフトの不正流出を防ぐために設けられています。例えば、米国の映画が日本ではまだ公開されていないけれど、米国ではDVD化されて販売されているとしましょう。米国からDVDを買ってきて日本で再生できれば、映画館に見に行く必要がなくなります。そうした自体を避けるためにリージョンコードが付けられているのです。
2.アメリカで買ったDVDは、日本で見れないの?
そうです。アメリカで販売されているDVDにはリージョンコード「1」が付いています。日本のDVDプレーヤーにはリージョンコード「2」が付いているので、再生することはできません。ただし、リージョンコードを変更できるプレーヤーやPCソフトのプレーヤーなどもあるので、そうした機器があれば再生することは可能です。
3.ドイツで買ったDVDは、日本で見れるはず?
ドイツと日本は、どちらもリージョンコードが「2」の地域なので、ドイツで買ったDVDは日本で見ることができそうですが、それが見れないのです。リージョンコードとは別に、映像方式というものがあり、ドイツはPALという方式、日本はNTSCという方式なので、日本のDVDプレーヤーでは再生することができないのです。
4.DVDレコーダーで作ったDVDはアメリカで見れるの?
普通のDVDレコーダーで作ったDVDはリージョンフリー(0)ですので、アメリカに持っていって再生できます。
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