
時代は、ミレニアムと名付けられた時を経て2004年を迎えていた。
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ノストラダムスの大予言に怯え、世紀末の1999年から早5年
新たな時代の始まりを感じていた。
これは余談だが
北斗の拳の時代背景は、最終戦争後の199X年が舞台なので

(※世紀末のイメージです)
地球は核の炎に包まれることも無く、
人類は死に絶えて暴力がすべてを支配するなどということも無く
平和にエロ
が活発化している時代でもあった。
ユーザーは、より過激な内容を求め
何処のメーカーも、こぞって競い合っていた。

当時話題をさらっていた作品はゲリラ的要素が高く
前に話した
セクシー男優になる方法
にも描かれている様に、実際の電車の中で行われていたり
- 高速道路の路肩に止めての行為
- 都内某所の有名な歩道橋の上での行為
- 繁華街にワゴン車を停めて、顔だけ出しての行為
など
恐れを知らぬ演出!![]()
リスクを顧みず、過激さを増す程に作品人気はうなぎ登りだった。
終わりが見えぬ競り合い
止まることなく突っ走っていた、、、。
その頃の俺は
ようやく領収書に印紙を必要とした、3万男優へと昇格する大事な時でもあった。
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そんな俺に舞い込んで来た仕事
それは
◯浜市の大花火大会が舞台
メイン会場の観客席広場にビニールシートを敷いで
十数人の汁男優を引き連れ円陣を組む。
その真ん中に女優を座らせ、顔に何発もの精子をかけて放置する。
といったミッションだった。
俺は、進行役としてメイン男優を仰せつかったのである。
時間にして、15分程度の仕事。
まして、俺はパンツを下すことも無い
女優の胸を露わにしたり、スカートをめくり上げるだけの役割なのだ。
もちろんリスクは高い!![]()
もし
通報されたりしたら?
東スポの一面を飾ることも想定出来る。
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悩んだ
が!しかし
『大勢を仕切れる器用、そしてスムーズに段取りを組めるか?』
男優としてのスキルを試されている大事な時期でもあった。![]()
よーし!
やってやる!![]()
この大仕事
やり遂げて、爪痕残してやる!!
、、、、、、、、
花火大会のグラウンドは、既に多くの人で賑わっていた。
昼間早くから、ADがメインステージで場所取りをしていた。
広さにして約6畳弱
ここで全てが行われるのだ。![]()
間も無く大会開始だ!
余興のスポンサー紹介から、代表者の挨拶など続いている。
辺りが騒つく中で
監督からの最終確認として段取りの説明を受けた。
監督は、過激メーカーの社員監督であるEさん。
彼は、人気の野外シリーズを得意とする猛者だ。
何度か現場に呼ばれたことがあるが、やはり普通ではなく
場所が海岸であったり、ゴルフ場だったり、キャンプ場など
敢えて人が多く集まる場所を選んでゲリラ撮影をするような
常軌を逸した作品が多かった。
そして
今回は、かなり大掛かりな仕掛けである。
スピードと段取りが重要なシーンなのだ!
それは
たかが15分
されど15分
失敗は許されない![]()
綿密な打ち合わせが必要だ。
ぶっつけ本番で、リハーサルなど不可能である。
我々のスタートは、花火大会が始まってから1時間後。
中盤に差し掛かり、1度目の盛り上がりがある頃だ。
スターマインが数発放たれるタイミングをはかり、華やかな状況でアクションを起こす。
それが監督のこだわりであろう。
「紹介しておく!今回の女優◯◯ちゃん」
監督に連れられてやってきたのは、二十代前半のモデルだった。
黒髪ストレートに、白く透き通る綺麗な肌。
黒眼がちな大きな瞳が特徴的な可愛い女子である。
演出で言えば、大人しく寡黙な彼女に怪しげな団体が寄ってたかってイタズラするのだ。
その綺麗な顔立ちが野郎共の汚れた精子でドロドロに汚される。
そして最終的に1人そのまま放置されてしまう。
情景を思い浮かべながら想像してみた。
先程、ほんの一瞬だが
彼女と接した限りでは、この過激な仕事を受けるような女の子には到底見えなかった、、、。
午後7時大会は、スタートを切って
夏の夜空に華やかな花火が何発も打ち上げられていた。
ヒュゥゥ〜ン
ドーンッ!
ドォーン!!
時折、大きな円を描いた火花が散って
すだれの様に落ち
あたりを一瞬明るく照らす。
我々集団は、所定の位置に着いた。
周りも観覧に来た家族やカップル、友人同士のビニールシートが敷かれ
大勢の人でグラウンドは、ごった返していた。
皆んなの目に我々はどう映るであろうか?
か弱い女子1人に、様々な年齢の男性十数人。
若い奴も居れば中高年もいる。
どう見ても友達や仲間には見えないだろう。
怪しまれないように散りばめられた
ビールやペットボトル、お菓子、弁当など。
特に盛り上がる訳でもなく無言で、ジッとその時を待っているのだ。
和気藹々と盛り上がる周りと異様な雰囲気の我々、温度差を否めない。
その状況を遠目から撮影しているVカメ
花火の実景を撮りつつ、我々を映していた。
刻一刻とその時が近づいてくる。
これだけ大掛かりな場所
まして公衆の面前で行われる。
男優人生始まって以来、初の大仕事に緊張の色を隠せなかった。
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時は流れる
各スポンサーの紹介が放送されて
いよいよ中盤最後の盛り上がりである
スターマインの連発を迎えるのだ!
隣のビニールシートに座り、こちらを見守っている監督と目が合った
ジッとこちらを見てうなずいた。
「そろそろ準備お願いします」
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駆け寄ったADが耳打ちしてきた。
いよいよだ!![]()
ドキドキ ドキドキ
心臓が高鳴る
大丈夫、、大丈夫、、
きっと
成功するさ、、、、。
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後編につづく
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次回予告!
ついに始まった、過激な野外撮影!!
盛大な花火ショーと共にエロスで淫靡で過激なショーが繰り広げられる。
しかし、嫌な予感がした、
何かがおかしい。。
その不安は、思わぬものの乱入により、すぐに現実のものとなる。
一体何が起きたのか?
TAKAは無事に仕事をやり遂げることが出来るのであろうか!!!
次回、
7/17 金曜日19時を
乞うご期待!!




