前回お会いしたのが2017年2月。その直後にドメーヌから独立しネゴシアン「ローラン・ポンソ」を立ち上げて、御自身のこだわりとアイデアの詰まったワインを作り続けている。
今回もクルティエの坂口さんもご一緒。
お話の中でポイントとなっているのが主に以下2点。
<超ハイテク武装>
・「テクノロジカル栓」
偽造不可能な合成コルクを採用し酸素透過率を調整。一定の期間にワインが受け取った酸素の量の科学的な管理を可能にしている。完全リサイクル可能。
・「コネクテッド・グランクリュ」
キャップに搭載したNFCチップ(NFC:近距離無線通信)によりスマホでスキャンして真正性確認、特徴の表示が可能。
読み取られるたびにIPアドレスを変更できるため偽造は不可能。
・「インテリジェントケース」
輸送中の温度管理と真正性保護のためケースに温度センサ搭載、15年間、3時間毎に温度を記録し履歴を更新。
スマホで温度確認が可能。
・キャップシール部のICタグによる真正性の確認
・温度感知センサー付ラベル。高温で黒色化(不可逆)
・底に「LAURENT PONSOT」と刻印されている紫外線カット率の高いオリジナルボトル。
<対プレモックス~O2管理のこだわり>
・ボトリング前の酸素吸収を抑えるため、バトナージュをせず、樽にワインを“回す”装置を搭載し、開けずに撹拌可能。
・新樽は多くの酸素を透過するため不使用。~70年の古樽を使用。
頻繁に分析し、必要に応じて最低限の手を加える。健全な状態であれば一切手を加えない。
伝統とハイテクの融合、探求心。
複数サプライヤ、複数パーセルの融合によるユニバーサルなワイン造り。
ごくシンプルに、バランスも大事だがハーモニーがより大事。
これがポンソで、このワインがポンソなのだと理解できた気がした。
<泡>
・Delamotte Brut (Magnum) NV
<白>
・Meursault Cuvée du Pandoréa 2020
・Corton-Charlemagne Grand Cru Cuvée du Kalimeris 2020
<赤>
・Beaune 1er Cru Cuvée du Noyer 2020
・Chambolle-Musigny 1er Cru Les Charmes Cuvée du Tilleul 2020
・Griotte-Chambertin Grand Cru Cuvée du Saule 2017
ポンソのワイン、いきなりの優麗なムルソーから始まり、次でもうコルトン・シャルルマーニュ2020を味わう。
「さすがに早すぎでしょ」と誰もが思い、一口目で「ほらね」と感じた方が多かったはず。
そして、少しの時間経過で化け物じみた本領を出し始めて「えぐい(味覚ではなく)!」と驚嘆。
ボーヌ1級は氏のお気に入りでコート・ド・ボーヌの赤ではこれが唯一。
繊細綺麗なシャンボールは、深淵とか静寂そんなイメージに包まれる。
複雑荘厳なグリオットは、もうなんだか理解の範疇ではなく私の感覚では捉えきれない。
スペシャルなワインにスペシャルなお料理。今回も岡崎市のアンフュージョンさんのお料理は本当に素晴らしくワインとのマリアージュ最高でした!