Kenwood(ケンウッド) LS-11ES | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)

このひとがそのデビューを飾った、80年代終わりのころは、

「すぴーかー」 といったらそれは、「3うぇい」 のが大半だったけど、

だからと言って小柄なぼでぃーに、ゆにっと3つを押し込んだのは、

いくらなんでもやり過ぎだろうと、正直思っていたのです。


B級お~でぃお珍道中

でもその当時の雑誌の評価は、ほぼ 「ぶっちぎり」 の大絶賛で、

何だかんだでわたくしも、その風評には染まりきっており、

おまけに後から聞いた話では、三代続いたこのシリーズの、

系譜のなかでもこのひとに、使われていたゆにっとが、

いっとう金が掛かってたとか。

だから2002年の晩秋、柿生 の奥の 「はーど◎ふ」 にて、

8000円のを見つけたときの、「ときめき」 には勝てなかったのです。


さっそく試したその音は、それは今でも 「ぽてち」 やら、

「柿の種」 など口にする度、わたくしの脳に甦るのです。


すなわち、


「パリッ」

「カリッ」

「サクッ」


と、いった、

お口の中での歯応えを、強く思い起こさせるものだから、

これで例えば本麦酒系の


「しゅわしゅわわ~~やら 「ごきゅごきゅごきゅごきゅ


なんぞ、

鳴らしてみたらば涎の一つも、垂らすに違いないのです。

※ そんな音源として??? のものを、あえて選ぶことは、たぶんあり得ないっすけど。。



そういった音をもうちょっと、「お~でぃお」 らしく表現するなら、

撥音系の楽器だったり、女御の 「はすきーヴぉいす」 なんかが、

ひときわ得意と聞こえたのです。

でもそのようなすぴーかーに、ありがちである 「煩さ」 を、

ほとんど感じず済んだのは、半端ないまですっきり伸ばした、

高域の質が故かと思われ、だから衣擦れや吐息の如き、

甘い色香もときには醸し、そこにおいては現役当時の、

評価に合点も行ったのです。


その一方で低域は、やはりぼでぃの限界か、

「えんくろーじゃ」 の薄身の板が、風呂場のごとくボンついて、

ここはコストを考えたとき、仕方がなかろうと納得したけど、



でも本当に惜しまれたのは、引っ込み思案の中域でした。



これを、なんと申せばよいやら、輪郭なんかははっきりしていて、

そこそこ密度もあるようなのに、なんだか前に出てこないのです。

ここ一息の 「物怖じ」 のなさが、あれば低域の弱点も、

ある種の魅力に変わったのでは?と、その点少々残念で、

現役時の評価には、試聴に使っ た「あんぷ」 の質が、

その弱点を補ったのか?と、だからわたくしは手持ちの 「あんぷ」 を、

いろいろあてがっては見たけれど、やはり望んだ方向へとは、

振り向られずに終わったのです。



でも一方で告白すれば、その中域の感想は、

わたくしが常に 「3うぇい」 の、すぴーかー達に感じていたのと、

おおむね同じもの、だったのです。



恐らくは各帯域の、発音体の位置関係が、

複雑になってしまったが故に、各ゆにっとが受け持つパートの、

音圧としては揃っても、つながりを持って溶け合ったように、

感じられないが故でないかと。

例えば大きさはほぼ同じ、でも 「2うぇい」 のDS-500様 は、

そんな違和感をそれほど大きく、感じたことはなかったし、

えんくろーじゃを傾けて、「りにあふぇいず」 を気取ってみたら、

さらに密度を高めたように、この両耳には聞こえたのです。



その後はしばらく手元に置くも、2006年文月のころに、

人手に渡してしまったものの、でもこの中域さえ高域の、

充実感につながったなら、それなら差し詰め当世の、

B&WはCM1様 に、よく似た響きもつややかで、

歯切れの良さも併せ持つ、ハンサムくんに聞こえたのに!!!と。

あるいはネットワークなど、工夫をしたらば改善も、

叶ったものやも知れない、などと、


そのゆにっとの素性の良さを、生かし切れない文系くんの、

知識のなさを毎度ながらに、悔やまずにいられないのです。