Kenwood(ケンウッド) DPF-7002 | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)

この前書いたCDP-338ESD様に、わたくしが感じた印象 は、

実際のところ、このひとにこそ、期待していたものなのです。


だって、手元に残した発売当時の雑誌やMOOKを紐解けば、

定価も五萬八千円の、 「はいこんぽ」 のぷれーや風情に、


「九千円のDACちっぷを、8個も腹に収めている」 とか、

「”32倍さんぷりんぐ” と、”どらいぶ” とかいう波形補完で、

滑らか極まりない音」 だそうで、

「その解像度は100マソ越えの、機器をも越える」など 、
極め付けには、その成果をば単体「DAこんばーた」として

外部のでじたる信号さえも、受け入れてしまう懐深さ!

それに見た目も 「虚飾は不要」 と言わんばかりのカッコよさ!!


B級お~でぃお珍道中


当時二十路のわたくしは、奏でる音も聞かずして、

「進歩っつーのはありがてぇなぁ!」と、ただ目を細めるばかり、だったのです。



ひょんなことから中古の品を、手に入れ聞いたは2004年。

その印象は「けんうっど」 様の、表現世界の美意識を、

充分感じて取れるものでした。

すなわち、つるりと滑らかで、決して雰囲気に流れない、

ガラスのような質感ながら、キラキラ眩しい印象よりは、

それは例えばビー玉や、おはじきのような軟質の、

親しみやすさも感じたのです。


でも、「100マソ越え」っつーのは、その宣伝に費やした、

原稿料ではなかったかしら?


あまたの音が幾重にも、交錯している音源なぞは、

細部のエッッジはよく捉えても、やっぱりどこかが雑然とした、

突き詰めて言えば、「598」機器 の、基礎体力の限界だろうと。



でも、その素直な印象を、そのまま吐露してしまうのは、

当時の純真極まりなくて、また若さゆえに不誠実な、

わたくしにとってあまりにも、困難な所業だったのです。



すなわち、

「偉いセンセがほめていたのだ! 使いこなせぬ自分が悪い!!」と、

「教養やセンスがないから、この音に対し理解がないのだ」、などと、

必要以上にへりくだり、


だから、わたくしは、頑張ったのです。


例えば足場を固めてみたり、いろんな重石を乗っけてみたり、

それに数多の「でじたるあうと」も、このひとに注いでみたのです。

中でも PD-T07様 と、同軸ラインで結んだときの、

どっしりとした安定感や、いきいきとした表情に、

「これならいける」 と光明を得て、追い込みを掛けてみたものの、


このわたくしができる範囲では、中高域の「充実感」やら、

全帯域での整いかたなど、結局のところ納得を、

得られず仕舞いに終わってしまい、

2008年の年明けに、質草へと変わり果てたのです。


でも、巷に出回るこのひとの、改造記事を目にするたび、

「ああ、わたくしにちゃんとした、電気の知識があったなら、

さすればこのひとの特色を、保ったままで色彩豊かな、

音の世界を得られたのに!!!」 と、


文系おーでぃおまにあとして、生まれてしまった身の不遇をば、

嘆かずにいられないのです。