土曜日のこと
土曜日3月2日は、新大久保のDACで開催された、知り合いの中島大之氏の講座に行った。
彼の作品「ホルンのためのウォーミングアップとエクササイズ」という本をテーマにウオーミングアップやさまざまなホルンの演奏に必要なテクニックが網羅さえれている。
著者曰く、自分のために作ったとおっしゃっていた。N響をやめ、大学の教員になってから、なかなか自分の練習に時間が取れなくなってから自分の技術を維持向上のために書きおろしたそうだ。
そのベーシックには、彼が師と仰いだ、ジョナサン・リプトンとフリップ・ファーカス、フロイデス・ヴェスらの本からインスパイアを受けたとおしゃっていた。
その書の「初めに」にホルンを吹く人に大切な言葉がたくさん散りばめられている。『管楽器の音の源は「息」であり、いわゆるブレスコントロールが演奏において何よりも大切である』と書かれている。
私も自分のページに「息」のことをしばしば取り上げてきたので、この文章を見た時は嬉しかった。
昔、ケンデル・ベッツ氏のキャンプに参加した際、ある学生が「先生、呼吸ってなんですか』と質問した。そしたら、ベッツ氏がみんな外に出ろ、そしてあの向こうの大きな木まで走ろう」と言うので、みんな競争のように走り出した。
大きな木の下で、ケンデル氏は言った。今みんなハア、ハア言いながら、呼吸しているだろう、これが呼吸だよ。(爆笑が起きる)
氏もホルンにはたくさんの息が必要だと言っていた。
私の考えてきたホルンのことが再認識できて、嬉しい1日となった。
世界中のホルン吹きはいつも言っている。「息が大切だ」と!