おはようございます。
今日はスタッカートについて書いてみたいと思います。
スタッカートってなに?という方に説明すると、音符の上下についている胡麻粒のような黒い点のことです。
これを他の教室から移ってきた子供にこれなあに?と聞いたら、『跳ねるの』と答えました。そして鍵盤の上で腕を高くあげました。
それはおかしいと思いましたが、その子のスタッカートはいつも鍵盤から腕を動かす操作が続きましたので、
あのね。スタッカートっていうお名前がついていてそんなに腕を上げなくていいのよ、ママが天ぷら揚げている時だってそんなに油は上まで跳ねないでしょう。音を短く切るっていう意味なのよ、だからそんなに腕はあげなくて良いの。ちょっと次の音との間を開けてあげれば良いだけなのよ。そしてどっかで齧ったスタッカートは「付いている音の半分の長さで弾くということなのよ」と教えてしまったのです。あとですごく反省しています。
そうなんです。「イタリア語から学ぶひと目で納得!音楽用語辞典に書いてあります。『スタッカートは「離れた、分離された」いうのが本来の意味』だそうです。だから『イタリアでは木から果物をもぎ取るのも、封筒から切手を話すのもスタッカートを使って表現する』そうです。
長い棒飴を包丁でトン、トン、トンと切って、食べやすくしている光景よくTVで見ますが、あんな感じでしょうか。
だから管楽器の場合は、長い息の流れを舌で切って行くように吹かなくてはなりません。唾を吐くように吹くと品のない貧弱な音になってしまいます。バイオリンの弓を見て下さい。弓が少しずつ動いて離れていくのを見て下さい。プロホルン奏者にバイオリン弾きの奥様が多いのは、いつも弦楽器の弾き方を応用しようと見すぎてしまうからかも知れません笑。
舌だけ動かすことに集中しないで、長い息の流れを切っていくようなイメージで吹きましょう。ピアノなら、指先をちょっと緊張させて、音と音の間を切りましょう。指を動かすことはあまり意識しないでも大丈夫です。ただしブラームスの作品のように和音でフォルテと指示が出ている時などは、体を使って、腕を使ってスタッカートをすることもあります。基本は指先からだと思います。
大切なことは『やわらかく優しい曲、遅い曲では長めに音を離して、快活で速い曲では短めに。大切なのは、歌ってみてそれが自然に聞こえること。響きと余韻を保ちながらスタッカートを楽しもう!』
長くなりました。
Have a good day to you!