夢の最後に、何を想うか。 | チー旅。〜世界一周する(仮)〜








最後を迎える時の自分。







そんなことは、誰しも予想できないだろうけど

今の自分はただひたすら冷静だった。

終わる。寂しい。そんな興奮は微塵もなかった。





あまりにフラットな感情だったからあえて、考えてみた。

「もう、ビーサンを履いたままシャワーを浴びなくていい。」

「バスで何十時間も移動することもしなくていい。」

「こんなに重い荷物を背負うこともしなくていい。」










ハハーンは分かってくれた様子。








でもそうかも。

そう思えば、なぜか名残惜しく感じる。

あんなに帰りたいと思っていたのに。




別に終わらせようとしなくても、

むこうから終わりは来るんだね。










「スライド作らない!?」

私にそう言ったのは、ナコちゃんだった。

カラーセラピーのナコちゃん。

150cmのふらり地球旅







「うん、いいね。」

ナコちゃんの敏腕プレゼンにすっかり乗るチー旅。

ナコちゃんはとっても写真が上手。

人の写真を見て感動したのは、

ひとしくん以来、ふたり目だった。





ナコちゃんとの出会い。

カラーセラピーがきっかけだった。





ナコちゃんは私よりお姉さん。

キノコを食べて、もちろんいいことばかりではなかった。

多くは話さない私だったけど、何かを察したナコちゃんは

私のベッドにきて、背中を撫でた。

私は、また泣いた。ナコちゃんの前でなくのは何回目だ。





ナコちゃんはまたそこで

私にいろんなことを気付かせてくれた。

ナコちゃんの話をちゃんと聞く。

そうしていたら、気持ちがどんどん楽になる。







ナコちゃんと最後にこの地で出会えたことは

私にとって本当に大きな出来事だった。

彼女の話や、彼女の思考はとても素直に私の心に入ってきた。

私が持っていなかった視点ばかりでとてもおもしろい。

ためになる。知らないことばかりだと、改めて思った。

彼女が親身になって私に話してくれた話を

いつか私も誰かに話したい。傷ついてる人に。出来るかな。






最終日の朝。

そんなナコちゃんが私を撮ってくれた。

場所を変え、いろんな私を300枚撮ってくれた。

ナコちゃんが撮ってくれた笑う私の写真を見る。

「こんな顔して笑うんだね自分って。汚くないと思うよ。」

自分で自分を肯定しておいた。

これは、これから自分のことを受け入れるための第一歩。






スライドって初めて作るけど、

私にもちゃんと上手に出来るのかな。







私の世界一周は、なんだったろう。

案外、あっけなく淡々と終わっていくんだね。

飛行機に乗れば何か思うのか、空港に着けば思うのか。

世界遺産が見たい。世界の絶景が見たい。

そんな強い思いで日本を飛び出したけど

なんだか今は、まったく別のもので満たされている気持ち。

私は世界遺産より価値のあるものをたくさん得た。

人との出会いが私を幸せにしてくれた。

イヤな奴だってもちろんいた。

でもそれこそ重要なことに気付ける出会いだった。

そのどれもは、ひとりでは気づけなかったことばかり。

出会うために、私は旅に出たのかもしれないなあ。








自分の好きな写真を並べて

そこに音楽をのっけた。

スライドを作る。





そしたら、泣けちゃったんだ。








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昨日、更新しなくてごめんね。