藤巻の言:失われた預金。。 | たいくつ親父のひとり言(パートⅡ)

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亭主敬白

5.日経新聞の記事「日本国債(5)敗戦後、失われた預金――財政・金融、一体化に警鐘」
昨年の2016/08/14 日本経済新聞の朝刊 1ページに載っていた記事は、重要だと思っている。私は昨年11月11日に「国家は破綻するー日本も例外ではない」を上梓した。

お気づきのように、この題名はカーメン・ラインハート氏とケネス・ロゴフ氏が金融危機の歴史を研究して書いた大著「国家は破綻する」をパクっている。


この新聞記事によると、この本では、事実上の国内債務デフォルト(不履行)の例に終戦直後の日本を挙げているそうだ。以下、記事の一部。
「敗戦を告げる玉音放送の半年後。1946年2月16日夕刻の渋沢敬三蔵相によるラジオ演説で国民は「国家財政の敗戦」を知らされる。「預金の支払制限 世帯主三百円」「新日銀券を発行」……。後の日本経済新聞、「日本産業経済」は翌日付でこう報じている。」


「同書によると45年のインフレ率は568・1%。政府は国民の財産を吸い上げ、インフレで債務の実質価値を目減りさせて、戦時国債で借りたお金をなんとか返した。
70年後の日本。ネット上には「発行残高1000兆円の国債は政府の債務で国民は1000兆円の債権者」「国債のほとんどは国内で消化しているから財政破綻には至らない」といった言説があふれる。戦時国債もほぼ国内で消化され、国民は債権者だったが紙くず同然になってしまった。」


「見た目の輝きは同じでも改鋳による通貨の劣化と背後にある財政難は必ず見抜かれてインフレを招いた。遠い昔の話と笑えるか。

「国家は破綻する」の原題は「今回は違う」。

過ちはいつもこの言葉の後に繰り返す。

「財政と金融の一体化が進むアベノミクスは違う」のだろうか。」