ホミン小説Snowy prince・81「愛」 | 東方神起小説 Lily♡ホミンの香り

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ユノとチャンミンがいる限り
みんなと一緒に「We are T!」






Snowy prince・81「愛」




もぅこれ以上驚く事なんてないと思っていたけれど、
ユノはどこまで意外性のある人なんだろう。


「ね、、、ユノ。石の長がユノのお爺ちゃんって事は、ユノは石の種族?あの、、、あいつの息子なんだから、火ではなかったの?」

「、、、その事について、ちゃんと話さないとな。ミノも一緒に聞いてくれるか?」

「えっ僕も?、、、良い、、、んですか?」

「あぁっ待って。ミノ、ごめん。その前に、食事持ってきてくれないかな。ユノ、お腹空いて動けなかったんだよ。」

「あ!そうだ!ユノ先生、少しだけ待ってて下さい。すぐお持ちしますから。」

「そう言えばそうだった(笑)お前たちの顔みたら、腹が減ってる事なんて忘れてたけど(笑)ごめんな、ミノ。簡単なものでいいから、、、」


ユノが言い終える前にミノは直ぐに駆け出して、
返事もしないで部屋を飛び出していった。


僕はこれからユノが何を話すのかがとても気になって
とても黙って待ってるなんて出来そうもなく
荷物の整理を始めたユノに向かって、いきなり核心を問うた。



「ねぇ、ユノ、こっち向いて。」

「ん?なに?怖い顔して、」

「どういう事なの?ユノはあの男の息子じゃないの?だって、二人とも火を扱えたでしょう?ユノだってそう言ってたじゃない。僕のお母さんから聞いたんでしょう?」


捲し立てる様に一方的に言葉を連ね、ユノの返事を視線で促す。
本来なら素直に喜ぶべき事なのに、
願いが叶った途端に不安になって
きつい口調で逆の事を責め立てる。

ネガティブな僕の悪い癖。

そんな僕とは裏腹に、
ユノはとても穏やかな様子だ。


「あのな、チャンミン。落ち着かないみたいだから結論だけ先に言うよ。」

「う、、、うん、、、」

「俺は、石の種族でもあり、火の国の王の血も継いでいる。父親はあいつではない。母親も、俺が聞いていたのとは別人だ。」

「、、、なっ、、、もう一度言って。なんだって?」


あまりに複雑すぎて頭が上手く回らない。


「(笑)、だ~か~ら。俺は、石の長兄でもあり、火の国の王子でもあるんだ。お前と同じ、王子という立場。後で詳しく話すけどさ。」

「ユノが、、、王子?」

「俺、この事を知ってすごく安心した。人間界でのエリート路線が唯一のプライドだったけど、お前に俺は不釣り合いだ、って、、、心のどこかで思ってたから。」

「そんな、、、そんなこと、僕は全く気にしないって言ったでしょう?ユノがユノで居てくれれば、他に何もいらないのに!」


僕は思わず、ユノの両手をぎゅっと握りしめて、切に訴えた。
覗き込んだユノの顔は相変わらず優しくて、
そっと僕の手を握り返し、素直な思いを紡いでいく。


「俺だってお前と同じ考えだったけど、、、身分を聞いた時、ホッとしたんだ。これでお前と対等になれた、って。、、、少なくとも、あの男の血を引いてないって事が、心底安心したよ。」

「それは、否定しない。正直、その部分に関しては僕も安心してる、、、ごめん。矛盾してるよね、、、」

「良いんだよ。それが普通さ。自分の親を死に追いやったヤツの息子なんて、、、本当なら敵なんだから。」

「ユノ、、、良かった、、、戻ってきてくれてありがとう。」

泣きそうになるのをぐっと堪え、そう告げた後で
僕らは自然に、ゆっくりと顔を近づけた。


「、、、、ん?」

「、、、、え?」

「なんで目、瞑らないの?」

「あっ、、、そっか(笑)」


ユノはいつも、少しだけ顔に角度をつけるのだけど、
その顔が好きで、僕はつい、じっと見つめたままだった。


「あ~~もぅ。焦らすなよ。、、、限界超えてんだから。」

「(クスクス)ごめん。、、、じゃぁ、もう一度、、、ね、、、目、瞑って?」


少しだけむくれたユノの機嫌を取るように、
ユノの頬に手を添えて、今度は僕から顔を近づける。

けど、、、


「は~~い、ストーーップ。ほら、チャンミン、よけて、よけて。ユノ先生、僕、ちゃんと準備してたんだよ。さ、こっちへ早く早く。」



とんだお邪魔虫登場で、僕もユノも顔を見合わせて大笑いした。

それから、ユノと一緒に僕たちも夜食を摂る事にして、
三人でテーブルを囲み、お互いの知らない空白の時間に
なにがあったのかを話し合った。

僕とミノからは主に、王室裁判の事や
滞りなく、王族の私財を国民に分配出来た事。

ユノからは、長との関係や、ユノの出生に関する新たな真実を聞いた。

想像をはるかに超えて、複雑に絡まり合い、歪みに隠されていった事実に、
僕もミノも、
相槌を打つことも、息をする事さえも忘れる程に
ユノの話しに食い入った。


「そこで、だ。ミノ。」

「、、、、、」

「ミノ?」

「、、、え。あ!あぁ、はい!」

「じいちゃんの話しを信用してない訳じゃないけど、やっぱり証拠が欲しいんだ。、、今更だけどな。」

「ユノ。そんなのどうだって良いよ。僕たちが愛し合ってる事に変わりはないでしょう?誰がなんて言ったって、僕は、誰よりもユノを愛してる!」

「ぶっ!」


僕がそう言い終えると、ここでミノが突然、
口に含んだコーヒーを吹き出して、テーブルから洋服から
大変な事になった。

本当に、意味が分からない。


「なに!汚ったないなぁ、もぅ!なにやってんの?ほら、拭いて、拭いて。、、って、ミノ、顔が真っ赤だよ。熱でもあるの?」

「ぷ、、クク(笑)お前のせいだろ、チャンミン(笑)」

「え?なに?どうして僕の?なんで僕の、」

「あー、はいはい。鈍い王子はほっておきましょう、先生。、、、で、さっきの話しですが、証拠があった方が安心するのなら、明日調べてみます。お任せください。」

「うん、、、頼むよ。こんな大変な時に、、、申し訳ない。」

「いいえ。良いんです。僕は二人のためなら何だってする。いつでも、いつまでも、、、ここを離れても。」

「ミノ、、、ありがとう、、、」


気が付くと、夜明けが近いことを報せて、
空がうっすらと明るくなり始める頃。

ミノは手早く後片付けをして、このまま仕事場で仮眠をするといって
部屋を後にした。

ユノは、体の疲れと汚れを落としたいと言うので
僕はバスタブに湯を張ったり、着替えのバスローブを準備したり
我ながら甲斐甲斐しく世話を焼く。

お湯の頃合いを見てユノの服を脱がせようとして、
ウエストポーチが着いていた事に気付き
クリップを外そうとした時だった。


「あ!それ、自分で外す。」

「?、それは良いけど、、、これもすごく汚れてるから洗った方が、」

「ううん、これはこのままで。、、、あのさ、チャンミン。これ、す~っごく!大事なものが入ってるんだ。だから、触らないで。」

「ん、、、ちょっとムカつくけど、、、わかったよ(笑)」

「、、、ごめん」

「冗談だってば(笑)、、、さ、早く脱いで。お湯が冷めちゃう。」

「んー、、、チャンミン。、、、俺、寂しいから、一緒に入ろう?」





つづく



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ 



ふふふふふ

着々とお話しは続いていきます。



Snowyを待っていて下さり、
再びこちらへお越し下さって、ありがとうございます(ノД`)・゜・。

帰国しても、一週間も続きを書いてなかったので
忘れられちゃったかなぁ、と心配だったのですが
本当に、本当に、またお逢い出来て嬉シスです( ;∀;)
雪の結晶

ありがとうございます♪

最終話まで残りもう少しですが、(一応、100話完結にしようかな、と。)
最期まで盛り上げながら書き進めて行きたいと思っています
ユノサイ

今後とも、どうぞよろしくお願い致しますいちご







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