息子は、度々スターウォーズのごっこをしたがる。
気分が乗ればやるのだが、この日はごっこ遊びができるほどのエネルギーがなかった。
そこで、とてもいいことをひらめいたのである。
「よし、じゃあハルがアナキン・スカイウォーカーで、クワイガンことジェダイマスターに、ジェダイの修行をさせられるところね!ママ、クワイガンね!」
欲を言えばR2D2(ロボットキャラ)になりたいところだが、ごっこできるならと、息子は乗り気だった。
「では、アナキン、今日はジェダイ修行一日目ということで、肩もみをマスターしてもらう。」
「何で、ジェダイの修行なのに、肩もみなのー!!」
「まぁ落ち着け、アナキン。いいか、フォース(超能力的なやつ)を自由に使いこなせるようになるには、まず人体のツボを理解せねばならない。」
クワイガン(私)に言われ、しぶしぶ肩を揉み始める息子。
「あのー、肩もんで欲しいだけでしょ。」
「そんなはずはない。いいか、フォースで相手を操るには、相手のツボを知り尽くしておかなければならないのだよ。それを君に教えたいのだ。」
弟なら、私の筋書きにまんまとだまされ、肩もみをルンルン気分で続けるのだが…
「ちょっと待って。ごっこしてるのは分かるけど、65%くらい(←具体的数字)肩もんでほしいだけでしょ。ママ、いい?フォースって別に人体のツボとか関係なくて、脳の中にミディ=クロリアンっていう微生物みたいなものがいて、それのおかげでフォースが操れるようになってるの。フォースは人体のツボを学べばいいわけじゃなくて、ミディ=クロリアンを使う方法を学べって話。」
一つも反論できない。
息子の理系的思考で、ライトセイバーで切られるかのように、私のジェダイ修行の正体はあっさりと破られたのである。
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