今年は息子の七五三というビッグイベントを迎える。
ビッグイベントなのかも実際のところ、よく分かっていないのだが、とりあえず世間の波に乗ろうと、とある写真館に訪れた。
七五三は一般的に11月15日に祝われるが、最近では前後10月、11月であればOKで、7月中旬あたりまでに着物の予約や写真撮影をすると、割引対象になるのだ。
写真館に着くや否や、和装と洋装両方を選ぶように言われた。
写真撮影の場合は、どれを選んでも料金内で、参拝時のレンタル用としては、ブランド着物でなければ料金内だという。
置いてある着物、ほとんど全てを息子にあてがい、ばあば、夫、私、息子の4人は万場一致で、水泳選手、瀬戸大也とコラボしたというブランド着物を気に入った。
「これが一番、顔がパキッとするね。」
息子は、青色が好きなので、「青色」であれば、基本何でも良いのか、決まったとばかりにキッズスペースに退散しようとする。
お祝い当日に着る衣装は、違う着物も選べるので、とりあえず、水色のものを選んだ。
若いお姉さんに連れられ、瀬戸大也監修の着物を片手に息子はメイクルームへ。
なにやら楽しそうにお姉さんとおしゃべりをしている。
「お待たせしました~~♡」
お姉さんの声で振り向くと、ワックスをつけたのか横分けにし、髪を流している新撰組のような見慣れない息子の姿が目に入った。
「お~~~~~!!!」
「かっこいい~~~~!!!!」
「や~~~、すてき!!」
一心不乱に皆、褒めそやすと、息子の顔面が崩壊。
照れるといつも、目やら鼻やら口やらが、急に落ち葉をめくられ、身の危険を感じたダンゴムシたちのように忙しなく動くのだ。
その後、撮影にかかると、嫌がるどころか、ほめられ、注目されることに快感を覚えた息子は、まんざらでもない表情を浮かべながら、言われるがままポーズをとっていた。
しかし、料金の範囲内というものの、こう何ポーズも撮るものなのか・・・。
背景や小道具が入れ替わり立ち替わり登場し、お姉さんたちの献身的な励ましにより、笑顔を見せ続ける息子。
夫もお姉さんたちの背後で、息子に笑って欲しいのか、バカにしているのか、変顔をしつづけていた・・・。
しかし、息子はガン無視である。
+七五三で破産!? 後編+へつづく!
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