最近、息子が卵から孵化する瞬間の映像を再現したがる。
今まで数々の卵を演じてきた。
白クマ、チブル星人(ウルトラマンセブンより)、マンチキン(オズの魔法使いに出てくるコビト)・・・。
どれも名前が違うだけで、孵化方法は変わらない。
昨日NHKEテレで放送されている「しぜんとあそぼ」で「カマキリ」の生態について学んだら、急に「ぼく、カマキリの赤ちゃんだよぉ~。ママ、カマキリのママね。」とカマキリごっこが始まった。
仕方がないので、尻を天に向けて、タオルケットを用意し、産卵している演技をした。
「この泡で卵を守るのよ~。冬を越してちょうだい!!」
息子はタオルケットの中に滑り込み、出産は無事済んだようだった。
「プロロロ~ギャオ~~~~ン、ムキャヤヤ!!!!フゲ~ン!」
タオルケットの中で、息子が暴れ回り始める。
「ぼくは~!カマキリ~の赤ちゃん♪フフフ、イえーい、むふふのハー♪」
一人リサイタルがタオルケット内で開催される。
軽く10分は歌ってないか。
「そう、その調子、殻を破るのよ、さぁ早く!!!さぁ、さあ!!!!!!」
疲れ切ったので、まるで悪者が主人公を追い詰め、映画の鍵となるアイテムを差し出せ!と言わんばかりの懇願をする。
ばあ!
「誕生日おめでとう・・・!」
息子は満足そうに笑みを浮かべ、私は産後のカマキリのように生気をなくしたのであった。