里帰りをして3日目、私は母乳育児に悪戦苦闘していた。

1時間置きの授乳間隔で、体が悲鳴をあげる。
夜中は布団の上であぐらをかいて授乳していたのだが、この姿勢が会陰の傷をうずかせた。

また、立て抱きの方がよく飲むので、頭の後ろを右手で支えていたら、手首の関節がこわばってしまった。
しかし、何とか母乳で育てたいと思っていたので、この状況に耐え抜いていた。
そんな中・…

「ハフ~~●△◇×○…ギャーー―――ン!!!!」
おっぱいを飲んでいる最中、急に息子がぐずり出し、大泣き。

どうあやしても泣きやまない。

「母乳が出ないんじゃないの?もうここは割り切ってミルクあげなよ。」
「でも…。」
息子が永遠と泣いているので、仕方なくミルクを用意。

勢い良く飲み始めた。
敗北感。
私のおっぱいは、ミルクに負けたのだ。

「うわああぁぁぁん!!」
大泣きした私を見て、母もダーリンもギョッとしていた。

これぞ、マタニティーブルー。

「あいつらもう寝たのか?」
酔っぱらって帰ってきた父きみじが、私が横になっている和室の隙間から、何度も顔をのぞかせてくる。
うざすぎて、ますますブルー。
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