すっかり夜になった
上野公園を歩く私たち。
もうクリスマスは終わったというのに、青と赤の電飾に巻かれ、青赤く光っているツリーが立っている。
「お~!まだツリーがあるんだね…」
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「何か…」
「床屋みたい」
「また夢のないことを…」
ツリーから床屋にイメージが一変したばかりに、ダーリンは小さくつっこまずにはいられない。
◇
床屋ツリーを背にすると、うっすらと明るく上野駅が向こうに浮かび上がってきた。
次に会うのは、年明けになる。
!!!!
ダーリンが突然後ろを振り返る。
私もつられて振り返るが、そこには床屋ツリーがあるだけだ。
気にせず歩くと、ダーリンがまたちらりと後方を気にする。
誰かが後をつけてきているのか!?
その後も、猪にでも追っかけられているかのように、切迫した表情で何度か背後を確認するダーリン。
すると・・・
口に何かが当たる。
ビリリ(静電気の音)
ダーリンの唇が、私に電気ショックをかけたようだ。
上野駅に着いても、唇と心臓は痺れたままだった。
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