おととい(2024年3月29日)から劇場公開された『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』
※ ソニー・ピクチャーズ映画の予告。
私は、初代『ゴーストバスターズ』(1984年)が大好きですが、その後の関連作はいずれもイマイチだと思っており、本作もあまり期待せずに観に行きました。
結論として悪くありませんでしたが、ファンとして思うことが色々
ネタバレなしで、レビューを。
必要な前提知識
本作は、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2021年)の続編であり、これを観ていないと人間関係の妙が理解できません。
また、初代『ゴーストバスターズ』の登場人物らがバンバン出てきて、関連する小ネタも多いです
ただ、ストーリーが単純なため、過去作を観ていなくても十分楽しめますし、わざわざ予習までする価値が本作にあるか微妙というのが率直な感想(笑)。
シリアス路線?
過去シリーズは基本的にコメディであり、『アフターライフ』の冒頭を除いては人が死んだりしていないと思います(違いましたっけ??)。
本作は、結構シリアスで「まさか主要メンバーが死んだりしないよね?」…と、ちょっとドキドキしました
結論は観てのお楽しみとして、強大な敵の存在により、従来よりもシリアスな印象。
もちろんコメディは健在で、劇場で一部爆笑しました
エクトワン!
ゴーストバスターズといえば、改造車Ecto-1(エクトワン)。
本作では、過去最高の出番の多さじゃないでしょうか。
エクトワン好きの私的にはかなり満足
あの独特のサイレン音をバンバン聞けます(笑)。
ガジェット類も控え目ながらアップデートされています。
何と戦っているのか…?
今さらですが、このシリーズの「ゴースト」って何なんでしょうね?
初代『ゴーストバスターズ』のラスボスは古代の神でしたし、もはや幽霊退治ではありません。
どう見ても幽霊の類じゃないだろ、コイツは…っていう奇想天外なモンスターがバンバン出てくるのはシリーズ恒例
そろそろ説明してほしい気もします。
多くは死んだモンスターの幽霊…なのかな(笑)。
タイトルを改悪するな!
この映画、原題は"Ghost Busters Frozen Empire"(ゴーストバスターズ 凍った帝国)です
原題の方が、どう考えても内容にマッチしています。
舞台は一応夏ですが「夏なのに寒くて困る」とか、そんな矮小な問題を扱っておらず、夏らしい場面は予告編のビーチのシーン以外ほぼなし。
邦題の「フローズン・サマー」は明らかにミスリード、かつ、安っぽく聞こえます
私が思うに、邦題を考えた人はこの映画を観ていないのでは。
海辺が凍る予告編だけ観て適当に決めたんじゃないでしょうか。
我が国にまん延するタイトルの改悪は、何らかの利権が絡んでいる(邦題の命名だけで金をもらっている層がいる)と私はにらんでいますが、どうなんでしょうね
だいぶ前にも書きましたが(↓)、いい加減やめてもらいたいです。センスゼロ。
正統派続編の悩み
本作は、間違いなく初代ゴーストバスターズの正統派続編であり、それを意識して作られています。
ウネウネしたビームでゴースト捕獲、作業服にプロトンパック、コメディ要素、エクトワン…。
初代メンバーの老後とか、それなりに楽しめました
ただ、それだけっていう感じもするんですよね。
妙な新要素を突っ込んで失敗するよりは良いのですが、『ターミネーター2』のような原作を越える興奮が特にないのも事実。
贅沢かもしれませんが、本作特有の人間関係(スペングラー博士の子孫たちと旧メンバーとの交流、家族内のモヤモヤ)をうまく使えば突き抜けたヒューマンドラマになり得たのでは。
総評
予告編を観て興味がわいたなら裏切られることはないと思います。
シリーズのファン(どれくらいいるんだろ?)ならもちろん観て損はないでしょう。
文字情報と写真のバランスに優れた劇場パンフレット。
ただ、関係者のインタビューが個別に記載されておらず、長い書き物の中で紹介される形になっているため、やや読みにくいかな。
一部劇場で限定発売されていたエクトワン型の巨大ポップコーンボックスは公開2日目の昼に行ったら既に売り切れ。
デカすぎて(全長40数センチ)置き場がないのでいりませんけど。