1泊2日で3試合の観戦予定を組んだ、この夏の関西遠征。
その3試合目の京セラドームでの女子プロ野球オールスターゲームで試してきた、ちょっと変わった席種の話をさせて頂く。
その席種というのがこちら。
京セラドームのフィールドシート席種、「大商大シート」である。
プロ野球開催時は大人気席種でなかなか取れないこのエリアが、この試合では3000円という格安価格(プロ野球開催時は7500円~18000円)で販売されることを知り、このチャンスを逃すまじとゲットしたのである。
上掲の写真からお分かりの通り、入った側は三塁側。
その三塁側「大商大シート」エリアの外野寄りの一番端から、本塁方向の眺め。
近頃は防球ネットで覆われているところが多い各球場のフィールド席種にあって、ここ京セラドームはネットなしの完全むき出しで、非常に眺めが良い。
ネットによる防御がない分、貸出品の防具が充実していた。
ヘルメットとグラブはどの球場でも標準装備だが、珍しいのはゴーグル。
見たところサバゲー用のゴーグルのようだが、万が一の際にあるのとないのとでは大違いなのであろう。
こちらが各席に置いてあったA4サイズの注意書き。
貼り付けてあるわけではないので、試合中は足元などに置くこととなるためか、踏みつけられたと思しきダメージが見受けられた。
この「大商大シート」は、エリアの中でも席種が「S」「A」「B」の3つに分かれている。
ざっくり説明すると、エリアの大きく二つに分けて、外野方面の後ろ半分が「B」、ホーム方向前半分が「A」で、その最も先端の極々小さなエリアが「S」となっており、「S」と「A」にはご覧のようなテーブルと荷物置きの棚が用意されている。
チケットに座席指定のない、「エリア内自由席」の扱いであったこの日。早く行けば「S」や「A」に座れたかもしれないが、午前中に甲子園観戦の予定を入れていたため、京セラドーム到着は試合開始20分ほど前。確保できたのは外野寄りの「B」のエリアであった。
こちらがその「B」のシート。
ヘッドレストがついている「A」「S」よりは若干グレードが落ちるが、それでも座面、背面はビニール張りのクッション素材で、全席独立席で肘掛けも両側が使え、足元も広く、非常に快適であった。
その「大商大シートB」からの眺め。
バッターを見ようと本塁方向に目を向けると、状況によってはランナー、キャッチボール中の選手、ベースコーチ、塁審が一度にまとめて視界に入るという、フィールドシート特有の景色が楽しめる。
グラウンドレベルに近いがゆえに高さがないので、もちろん全体を見渡すには向いていない席種であるが、ネットがないこともあり、フィールドの近さと臨場感は非常に素晴らしかった。
実はこの試合、もうひとつ別の席種も試してきた。
「大商大シート」に座って観戦している最中、落ち着きなくきょろきょろしていたら……
外野のレストラン席が営業していることに気づいてしまったので…。
ちょうど食料を調達しようと思っていたところだったので、やってるのならば食事がてら観戦してやろうと、まるで人の気配のなかった2階のコンコースを通って、外野方面へと向かう。
「スターダイナー」「パノラマドームレストラン アサヒ」「杵屋」の3店舗が営業していた中、選んだのはこちら。
京セラドームの外野レストラン席と言えば、今年3月にライト側の「CLUB STADIUM」を利用したことがあったので、今度はレフト側の「杵屋」をチョイス。
暑さに少々へばっていたので、さっぱりしたものが食べたかったというのも理由のひとつ。
「お好きなお席にどうぞ」と言われたので、もちろんテラス席へ。
そのテラス席はこんな感じ。ちなみに入店時に店内にいたお客さんは奥に写っているグループ1組のみで、店員さんはかなり手持ち無沙汰な様子であった。
こちらが席からの眺め。
この試合では外野席が開放されていなかったので、この角度から観戦した人は少ないであろう、ある意味貴重な眺めであった。
バファローズ主催試合の際にはひとり2300円~2500円のこの「杵屋」の席が、飲食代金のみで楽しめて、お客さんも少なく静かで快適で、非常に得した気分であった。快適過ぎて若干うとうとしたが…。
そんなわけで、「大商大シート」と「杵屋」の「レストランシート」のふたつの席種を楽しむことができ、席種マニア的には非常に満足度が高かった、月曜日の女子プロ野球オールスターゲームであった。
予定通り3試合の観戦をつつがなく終えた後、帰りの新幹線までの僅かの時間も、観光などには目もくれず、野球を求めてうろつく。
なんばまで移動し、5年ぶりになんばパークスの「南海ホークスメモリアルギャラリー」を見学。
展示内容は5年前となんら変わっておらず、ただただ日差しによる展示物の褪色が進んでいるだけという事実に少々慄く…。
そして最後は、お世話になっている大阪ミナミの野球バー『BallParkBar』さんにお邪魔し、今春頂戴した震えるほどの感動作、「桃色装束コレクション」のお礼をさせて頂きつつ、当スタジアムとは対極に位置するお洒落な店内で僅かばかりの時間楽しませて頂き、慌ただしい約30時間の関西遠征を締め括ったのだった。
ぎゅうぎゅうに野球の予定を詰め込んで、あちこち精力的に回ったため、帰りの新幹線は新大阪の次がもう東京というくらいに爆睡だったが、事前に立てた予定が全て消化でき、これでもかというくらいに関西の野球を楽しめ、満足度が非常に高かった今回の遠征。
やはりどこへ行っても楽しい「野球×旅」。今後もせっせとあちこちに出没して回りたいと思う。
多くの野球ファンの「野球×旅」の目的地のひとつでありたいと願う当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。














