関西まで足を伸ばして野球三昧の2デイズを楽しんできた、12日(日)、13日(月)の当スタジアムの夏季休場日。
その今回の関西遠征のメインイベントという位置づけであった旅程2日目、13日(月)の午前中の野球観戦の話をさせて頂く。
2日連続の早起きに眠い目をこすりながら、やって来たのはこの球場。
球児たちの聖地、阪神甲子園球場である。
ご存知の通り、只今この球場では「全国高校野球選手権大会」の真っ最中。しかも今回は記念すべき第100回大会。こんな歴史的節目の大会に参加しない手はないと、馳せ参じた次第である。
「夏の甲子園」を観戦するのは、5年ぶり二度目。
前回訪れた際もお盆時期の日曜日で大混雑。だが、混んではいても当時は無料だった外野席には特に並ばずにすんなり入れたのだが、今年は散々報じられている通り、第100回記念大会の狂騒はとてつもなく恐ろしいものであった。
「始発?何言ってんの??終電で行って並んでも第1試合に入れるかどうか…」という、今時新型iPhoneの発売日でもないような当日券の大争奪戦が、お盆休み期間に入った11日(土)以降毎日繰り返され、午前6時前開門、7時前後には満員通知が出るなど、およそ野球を観戦するタイムテーブルとは思えない異常事態となっていた。
午前8時時点の阪神梅田駅でも、駅構内のいたるところにこのアナウンスが。
自分は幸いにも前売券を入手出来ていたのでこの狂騒に参加せずに済んだが、いやはや噂通り、いや噂以上の熱狂ぶりであった。
桃色行脚で甲子園球場を訪れるのは、この6年間で5回目。来るたびに定点観測している、外壁のツタの生育具合。
こちらが5年前の2013年8月、「夏の甲子園」の際の様子。
その2年後、2015年8月の様子がこれ。
そして今年がこれ。
ツタの青々とした広がりは一目瞭然だが、それよりも周囲の人の数の差の方が恐ろしい…。
2015年は阪神戦の開催日だったので比較対象外(普通に混んではいたが)として、2013年と今回は、条件は同じお盆時の「夏の甲子園」だったのだが、人口密度の差は少なく見積もっても5倍はあろうかという状況であった。
放っておいても大混雑間違いなしのお盆期間の甲子園の動員に、更なる拍車をかけたのはこの日の組み合わせであろう。
この13日(月)、大会9日目は、初戦に地元近畿勢にして優勝候補筆頭、今秋のドラフト候補を多数擁する大阪桐蔭高校の試合が組まれていたのだった。
母校が出ているわけでもないので、「第100回大会を現地観戦できれば試合はどこでもいい」というモチベーションでやって来たのだが、思わぬビッグネームにぶち当たり、なんだか得した気分となる。
甲子園到着は、第1試合開始1時間前の午前8時30分ごろ。
その時点で、全席当日発売の外野スタンドはこの状況。何度も言うが、本当に恐ろしい熱狂っぷりである。
手に入れていたチケットの「三塁特別自由席」も既に十分に混んでいたが、前売りが多いためかまだ比較的空きがあり、銀傘の下、三塁アルプス寄りの上段に無事席を確保。水分と食料を補給し、たどり着くまでに既にずいぶん消費した体力の回復を図りつつ、プレイボールを待つ。
第100回記念大会の目玉は、「夏の甲子園」を沸かせたかつての球児たちが日替わりで登場する「レジェンド始球式」。大会9日目のこの日は…
1977年に、愛知・東邦高校の1年生エースとして甲子園準優勝を果たし、「バンビ」の愛称で親しまれた坂本佳一さん。
そのご活躍は自分が生まれる前の話ゆえ、もちろん初めてお目にかかるレジェンドであった。
さて、試合である。
この日の第1試合は、沖学園(南福岡)VS大阪桐蔭(北大阪)。ともに記念大会で2校代表となった府県同士の対戦となった。
前述の通り、今大会優勝候補の最右翼にしてプロ注目の逸材が集まる大阪桐蔭戦ゆえ、結果は当日さんざんメディアで報じられて皆様もよくご存知であろうから、試合展開などは割愛。ざっと写真を並べてゆく。
大阪桐蔭の先発は、背番号6の根尾君。
野手っぽい粗削りな投げ方からMAX148キロを記録し8回4失点、打ってはバックスクリーンへのホームランと、ドラフト1候補の呼び声の高さも頷ける大活躍であった。
大阪桐蔭の強力打線を相手に好投を見せた、沖学園の先発投手。
スタンドからもひときわ目立つ186センチの長身に長い手足だった、背番号10の石橋君。
大阪桐蔭のもうひとりのドラ1候補。
4番を打つ藤原君は、この試合1ホームランを含む2安打3打点と貫禄の活躍。
そのセンター藤原君のバックホームから生まれた、6回の本塁クロスプレイ。
矢のような送球もボールがこぼれて、沖学園が一時同点に追いつく。
最終回のマウンドに登場した、大阪桐蔭のエースナンバーを背負う柿木君。
自己最速にして今大会最速となる151キロを計時し、超満員の場内を大いに沸かせる。
ご存知の通り、この試合は大阪桐蔭が10-4で勝利し、順当に3回戦に駒を進める。
敗れはしたものの、初出場で大阪桐蔭相手に中盤まで互角の勝負を見せた沖学園の戦いぶりも非常に素晴らしく、見応えのある高校野球らしい好ゲームであった。
しばしの休憩を挟んで、お昼過ぎにはすぐさま第2試合がスタート。組み合わせは佐久長聖(長野)VS高岡商業(富山)。
もちろん甲子園のチケットは1日通し券なので、そのまま観戦できたのだが…
午後にさらに別の予定を入れていた強行日程の関西遠征であったため、高岡商業が初回に先制点を上げたところまでを見て、後ろ髪を引かれつつも甲子園を後にしたのだった。
というわけで、球場滞在4時間、観戦試合は1試合ちょっとのみとなった「第100回全国高校野球選手権大会」だが、短い時間でも密度の濃い野球観戦が楽しめて、何よりも「第100回に立ち会うことができた」という事実が嬉しく、大満足であった。
150回の記念大会の時にでも、若い野球ファンをとっ捕まえて「わしゃ第100回の時に現地にいたんじゃ」と聞かれてもいないのに自慢して、大いにウザがられたいと思う。それまで生きていられたら…。
そして、この日見た選手たちの誰かが我がご贔屓イーグルスに入団し、大活躍した暁には、「高校時代に甲子園で見た!」と自慢したいと思う。
球団創設以来、大阪桐蔭とは「ボブ」こと川井投手以外に全くご縁がないのだが…(沖学園OBは現在久保投手が在籍中)。
熱闘続く甲子園を後にし、向かった関西遠征第3試合の話は、また次回に。
世間が大型連休の時期らしく、東京遠征のついでに来ました!というお客様がとても多い今日この頃。
関東近郊での野球観戦のダブルヘッダーとして、皆様の当スタジアムへの皆様のご来場を心よりお待ちしております。


















