先の日曜日の仙台遠征の話をしつこく続けさせて頂く。
夏祭り、観覧車と野球関係ない話を続けてきたが、Part3にしてようやく話題は球場内に移る。
この日のカードはVSマリーンズ13回戦。
17時プレイボールのナイトゲームであった。
この試合は、イーグルスのサマーユニの配布試合初戦であり、そのユニフォーム回収を主目的としてかなり早い段階から遠征予定を組んでいたのだが、今年に関しては思わぬ形の超先行で手に入れていたので、その話はばっさり割愛。
席種が非常に豊富なkoboスタ宮城は、気まぐれかつ不定期に取り組んでいる「通い慣れた球場の座った事ない席種に座ろう」活動に最適の球場。今回も新たな席種を開拓してみた。
「ビルマの竪琴」ごっこが出来そうなここは、今季開幕前の球場改修で誕生した新席種。元々あったフィールドシートを更にフィールド側に1.4メートル拡張して作った、その名も「エキサイティングフィールドシート」である。
イーグルスの超高級ファンクラブ「ブースタークラブ」の特権を生かし、2月のうちに三塁側最前列を確保したのであった。
そもそも、この「エキサイティングフィールドシート」には、最前列と最後列しか存在しない。
ご覧の通り2列のみしかないこのエリアは、席数は一塁側が57席、三塁側が59席との事。
既存のフィールドシートの前にある席種のため、後ろの席種の視界の妨げにならぬよう、地面を掘り下げて作ってあるのが、このエリアの特徴。
ゆえに、着席すると視点はほぼ地面と同じ高さとなる。
目の前のフェンスの高さは、掘り下げられている底の部分からおよそ180センチほどだろうか。
ハマスタの「エキサイティングシート」ほどの「むき出し感」はないが、高いフェンスに囲まれている従来のフィールドシートに比べるとはるかに開放感があり、目の前のフェンスも網目が大きいため、視界をさほど邪魔しない。
実際に座った状態での眺めはこんな感じ。
かつて東京仙台間の行き来でよくお世話になった、2階建て新幹線「MAX」の1階席からの眺めを懐かしく思い出させる視点の低さである。
視点が低いがゆえの、観戦上の弊害も少々。今回座った位置は、概ね一塁ベースと三塁ベースを結ぶ直線上のあたりだったのだが、守備位置や塁上のランナーの状況などによって、割と頻繁にこういう眺めが眼前に広がるのである。
マウンド上の先発則本投手に被る三塁手の今江選手、更にそれに被る三塁塁審の白井さん、という図。このように、投手がかなり見づらい場面が多数発生。
世の中にどの程度生息しているかは知らないが、「塁審のケツマニア」の方にはたまらない席であろう。
「ケツによる見切れ席」状態は、これだけにとどまらない。今度はバッターボックス方面である。
それが発生するのは、味方攻撃中の投手のベンチ前のキャッチボールの時。この日はご覧の通り阿部選手がキャッチボールの相手を務めていたのだが、その立ち位置が常にここなのである。
なので、イーグルスの攻撃中、ワンアウトを奪われたあたりからこのような眺めが頻発。
阿部選手の股ぐら越しに見る、新助っ人外国人のペレス選手、という構図。気分は「天橋立」である。行ったことないけど。
まさか「阿部ちゃん、ちょっと邪魔だからどいて」と声を掛けるわけにもいかず、この試合のイーグルスの打者の多くは、阿部選手の足と足の間から見る事になったのであった。
世の中にどの程度生息しているかは知らないが、「ピッチャーのキャッチボール相手のケツマニア」の方にはたまらない席であろう。
そんな風に、マウンドを向いてもバッターボックスに目をやってもケツばかりが見えるこの席からの眺めは、普段まず見る事のない構図であり、なかなか新鮮で面白かった(特にケツが好きというわけではない)。
「夏スタ!ワクワク夏祭り」とコラボした「太鼓の達人」のどんちゃん(名前初めて知った)も、試合を盛り上げる。
「カッ」の青いマークは流れてこなかったが…。
序盤はマリーンズ先発の涌井投手に連打を浴びせた犬鷲打線だったが、決め手を欠いて大量得点を奪えず、試合は膠着。フィールドよりも一段低い位置から、股ぐら越しに見守ったエース同士の投げ合いは…
11安打を放ちながらも2得点のみと効率の悪い攻めを見せたイーグルスが、ソロアーチ2本のみで試合をひっくり返したマリーンズに惜敗…。
これで今季のkoboスタ観戦は4試合で0勝4敗となり、不勝神話絶賛継続中となった…。
次のkoboスタでの「通い慣れた球場の座った事のない席に座ろう」活動は、一度も立ち入った事のない「ビジター応援席」を選び、全力で対戦相手の応援をしてみようかと真剣に検討中…。
試合には負けたが、夏祭りや観覧車、選手の息づかいが聞こえてきそうなフィールドの最前列から観戦できた今季仙台初ナイターなど、遠征自体は非常に楽しかった。
メリーゴーランド乗馬と今季中の本拠地勝利立ち会いを目標に、閉幕までにまた懲りずに足を運びたいと思う。
間もなくやってくる夏の旅行シーズンに、遠征を計画されている方も多かろうと思うが、関東方面への遠征の行先のひとつに、ぜひ当スタジアムも加えて頂ければ幸いである。
引き続き皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。