韓国人なのですが、日本語には全く不自由がなく、しかもこちらの意図を正確に捉えて返事してくれます。
対愛媛戦で三連投した時、ヒーローインタビューで「この三連投、どうでしたか?」とだけ聞かれた彼は
「前の試合が内容がよくなかったので、とにかく抑えることだけを考えました。」
と実に的を得た答えをくれました。
この短い質問で実によく質問者の意図を捉えているなと感心しました。
プロに行く人間というのはこういう賢さを持っている人なんだなと思います。
「キムさんは日本語で質問されたら日本語と韓国語、どちらで考えるんですか?」
と本人に聞いたところ
「日本語で考えて答えます」
と言っていました。すごいです。自分が語学を勉強してここまでなれるだろうかと、ふとわが身を振り返ってしまいました。
体は一見細身ですが、近くに寄って見ると腹筋など非常によく鍛えているのがわかります。
しかしさすがの彼も8月には快進撃を続けるRWの連投に心身ともに疲れが見えていました。
8月の高知戦でも勝ったことは勝ったのですが、球威もダウン、制球もばらばらで本塁打を浴びてしまいました。
淡々とした彼に、珍しく泣きが入っていました。
「もうバテバテっすよ」
そんなことを我々ファンにぼやいていました。今年は故障明けで試合に出ていますし、やや気がかりでした。
シーズン終盤、彼目当てのスカウトは徐々に増え始めていました。
試合の流れと関係なく彼が登場することもあったので、多分スカウトへのお披露目だったのだと思います。
中にはアメリカ・メジャーリーグからの視察も!
これ~NPBに指名されたらもしかして第2の田沢問題?そんな心配をしなくてはいけないほどスカウトの数は増えていきました。
本人は「う~ん、アメリカは遠いなあ」と考えるそぶりをしていたようなのですが、まんざらでもなかったようです。
しかし、秋のドラフトで希望していたソフトバンクから指名がかかった時は、ものすごく嬉しそうにやや涙ぐみながら会見に応じていたのは印象的でした。
見ているファンの我々も心から嬉しくなりました。こんな純粋に野球に生きている人が、プロに指名されるこそそのものが素敵なことだと思いました。
来年はヤフードームで彼が投げる姿を見ることができるかと思いますが、ぜひ観に行かれたらキム・ムヨン投手に注目してやってください。