午後から早めに帰って来れる佐倉の武家屋敷を訪ねました。
警察署の前の道を印旛沼の方に向かってすこし行くと
信号のない脇道に入るところがあります。
幹線道路から脇に入ったところにある標識をたよりに進みます。

住宅地の中を進んでいくのですが、
標識自体が電柱の影や植栽に隠れている場合もあります。

曲がり角で見つけた標識。
見落とすっちゅうねん!

ここを曲がってしばらく行くと、道の両側に土塁のある通りに出ます。
これは昔のまま残っているもので、この土塁のある通りが目的地です。

奥に駐車場があるので、そちらにバイクを停めて
一番手前の旧河原邸まで歩いて戻り、受付をします。
武家屋敷は全部で3軒。その内一番大きいのが河原家です。
これが旧河原家の門。
袖木門の両脇にある板の枚数を覚えておいてください。
左右に4枚ずつあります。

中に入って210円支払うと、日曜日なのでボランティアの方に
案内していただけるとのこと。当然、お願いしました。
河原家の全景。三百石だそうです。右側の縁側が客間です。

玄関。ここはお客様と主人だけが使ったそうです。

上がりがまちというのかな?
上がったところが5畳の広さがあります。
その向うに客間が見えます。

じゃぁ家人はどこから入ったかというと、こっちの玄関
(正面に見える小さな入り口)から入ったそうです。
左におられるのが、今回お世話になったボランティアの方。

家人用の玄関を入ると畳の上がりがまちがあるのですが、
ご覧の通り、ふち無しなんです!

天井もこの通りすのこ天井!
明らかにランクを落としているわけですね。

家人の玄関からはお勝手に繋がっています。
なんとこのお勝手、家屋の保存のために、
毎朝、かまどに火を入れて、煤を家屋全体に回してるそうです。
そうする事で木の煤と油が建材に付着して、美しい飴色になるのです。

広い勝手には味噌などの樽があります。
上が暗いのは天井がないからです。屋根裏が直に見えます。
こんなところもランクがあるんですね。

勝手口を出て裏庭に出ます。井戸がありました。
佐倉は高台にあるため、井戸を掘るのが大変で、
下級武士は数軒で1つの井戸を共用してたそうです。

裏庭には小さな畑があり、そこで野菜を栽培していたそうです。
手前の垣根はお茶の木。今もボランティアの方が畑仕事をしています。
畑の面倒は実際には奥方ではなく、
肥えをもらいにくる百姓の仕事だったそうです。

お風呂場。
昔は湯気がこもると家屋が痛むので、外から入ったんですね。
左下の小さな戸は肥えのくみ出し口です(笑)

ぐるっとまわって、横の庭をとおって中を見学します。
これは納戸。板の間です。

次は主人の間。下がり天井があります。

客間から玄関を見たところです。
槍が飾ってあります。

最後に今、通って来た横の庭と縁側。

長くなったので、続きはまた明日。
最後まで読んでくださったあなたに、全ての良き事が雪崩のごとく起きます。

