②入試典型問題の習得
ここでの目標は
入試数学での定石を身につける
ことです!
これは入試数学の典型問題を解けるようにしていくことで身についていくものです。なので典型問題が網羅されている問題集を徹底的にやり込んでいく必要があります。
まず自分が取り組んだことのある問題集の中から②に該当するオススメの5冊を紹介します。
・一対一対応の演習
全6冊を揃えるとかなりいい値段になってしまいますが、内容はめちゃくちゃ良いです。各問題にテーマが設定されていて解説も詳しく、問題量は少なめなので予備校に通っている方でもテキスト進めながら取り組めます。また、各単元の初めにその分野の要項も載っており、公式の証明を確認できるのも◎
・標準問題精講
これも一対一と同じく各問題にテーマが設定されており解説も詳しいのでオススメです。特に数3はかなり網羅性が高く、オススメ。(ただし中には上級問題精講にも掲載されてる東大の過去問などやや難しい問題も含まれるため数3が苦手な方は注意が必要)問題量はかなり多いので予備校に通う浪人生はIA、IIB、IIIの3冊全てに取り組む時間はないです。なので数IIIだけやってみるとかでもいいと思います。要はそれくらい数IIIの標問はオススメです!
・ハイレベル数学の完全攻略
一見この本は問題数は少ないのですが、一問から多くのことが学べる良問ばかりであり、それぞれにその問題を解くための基礎となる小問、その問題のテーマについての予備知識、その問題を少し発展させた問題・類題なども掲載されているため、実際取り組んでみると一冊やり切るのにはかなりの時間がかかります…が、これをやり切れば典型問題はかなり網羅できる上、周辺知識もかなり身につくのでめちゃくちゃオススメです。
本自体に「ハイレベル」って書いてるし、数学の参考書を紹介するサイトには大抵「最難関レベル」とか書いてるので「めちゃくちゃむずいのでは…?」と思ってる人多いと思うんですが、全然そんなことはなくて、標準レベルの問題集です。(たしかに1A2Bの慶應の確率漸化式や、IIIの京府医の複素数の証明問題など一部かなり鬼畜な問題もありますが、大部分が標準レベルなので気にせずやって大丈夫です)
これは河合塾や駿台に通ってる人もテキストに加えて取り組むべき本だと思います
・河合塾 基礎SのTテキスト
河合塾の神テキストです。①T〜④T演習問題は入試における典型問題が網羅されてるので、Tテキを使ってる河合塾生は徹底的にやり込んで完璧にしていってください。①T〜④Tの4冊に加えて「理系数学演習T」というテキストもありますが、これには結構難しい問題(Jensenの不等式の証明など)も含まれているため①T〜④Tで精一杯だという方は後回しでも大丈夫です。
・入試数学「実力強化」問題集
網羅性が本当に凄く、全部で1000問超えてます。チャート式やFocus Goldといった分厚い参考書にも負けないレベルです。また、各問題に杉山先生によるコメントが巻末に記されており、公式集も付いていたりとかなり勉強になる内容になってます。たぶん予備校にガッツリ通ってる人は全問やり切る時間ないと思うので、現役生や宅浪してる方に特にオススメです。自分は5浪目に基本原理・典型問題の確認したくて網羅系やろうとしたんですが、チャート式など分厚い本は個人的に好きじゃなかったので、これを隅から隅までやりました。5浪目に数学の成績が躍進したのも、演習量を増やしたからだけではなく、この本で再度基本原理・典型問題を総整理できたからな気もしてます。なので演習ばかりではなく基礎を見直すことも大事です。
…と5冊紹介してみました。
(追記.この「技」という参考書も素晴らしいのでオススメです。詳細は↑の記事に載せてます)
他にも同レベルで良書はあると思うので、自分が合うと思う問題集を決めて、それらを徹底的にやり込んで下さい。目標が達成できたと思ったら③実戦的な演習を取り入れていきましょう。
②を完成させる時期についてですが、夏終わりまでには復習しまくって9割ほど完成させるべきだと思います。夏終わりからは③(志望校により+④)メインで勉強しつつ①②の復習を定期的に行っていく感じです。
以下、①と②の復習について書きます
①・②での復習
復習の大切さについてはこれを読んで欲しいです
ここらで得た知識・解法をちゃんと適宜引き出して答えを自力で導き出せるか実践していく勉強が③です。
でも、最初から典型問題の解答を丸暗記することを目指し勉強していくと思考力が培われません。
なので
わからなくても
「どうせ解答を覚えれたらいいし」
とすぐに諦めて解答を見るのではなく
わからなくてもある程度考える(最低10分)
べきだと思います
そして、最終的には
反復しすぎて気づいたら記憶してしまった
という状態を目指して勉強していってください!
5浪目に数学がどの試験でもミスることがなくなったときの自分の状態は問題を見て、解法や攻め方が無意識にいくつか頭の中に浮かぶ状態でした。ここで自分の頭の中に浮かんでいた解法は、この段階②で習得した典型問題で使われてた解法(または②で習得した解法を組み合わせたもの)がほとんどだったように思います。
この状態になるためにも
「典型問題を反復しすぎて気づいたら解法を記憶してしまった状態」
になるまで①②の復習を継続していきましょう
復習の頻度ですが、
かなり短スパンで詰めていっていいと思います
自分の例を挙げると…
河合塾の基礎シリーズのTテキは
「その授業のあった週末にまとめて1度復習。次の週末にそのミスをもう1度…」
ってくらい短スパンでやってました
また、復習していく中で何回復習しても身につかない問題も出てくると思います
そういった問題は解法の流れなどを自分で言語化してメモしていくのも有効です
自分がやっていた例をあげます
(↑授業の板書に赤字で加えて書いてます)
(↑ミスりやすかったところを赤でメモしてます)
(↑ミスった問題の解法の流れのメモ)
このように
・自分が間違えた箇所を明確にしてみる
・解法に至る思考の流れをまとめてみる
など、メモしていくといいと思います
このように復習していく中で
「なんでこんな方針をとるのか?」
と思う問題もあるかと思います。
そういうときは
「これが定石だから」
「こう解くのが最短ルートだから」
などと割り切ってしまっていいです
入試数学では解法を知らないと解けない問題、経験してないと無理な問題もありますからね…
それに、
③や④で解いていく問題をパズルとすると、
②で勉強している典型問題というのはそのピースみたいなものです。
なのでこういう場合は割り切っていきましょう!
このように言語化していくことで、なかなか身につかない問題もかなり身につきやすくなると思うのでオススメです!
予備校で授業受けるときも、予習で解けなかった問題はこういったことを意識してメモしていくと復習が効率いいです。
最後に、
復習は必ず紙に書き出してやっていきましょう
復習は解法の流れを頭に思い浮かべるだけで計算過程は省略…とかしてる時期が僕もありましたが、計算過程も省略せず実際に紙に書き出して解いていく方が習得しやすいですし計算力もついていきました。殴り書きでも全然いいですし復習した書いた跡を残す必要も全くないです。とりあえず紙に書き出して復習していきましょう。
今回は以上です、では!
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