太陽と月。ライツと呼ばれる、ふたつの星は、じっくり学ぶほど、まったく異なることがよくわかります。
太陽は自分そのものを象徴する星ですから、星座やハウスやアスペクトが示す傾向を自らの意志で進んで選択し、その活動を通して自身を表現することで「自分らしい」「自分を生きている」という実感を起こさせるでしょう。
太陽はみずから発光するため、その活動に従事するほど、パワーと喜びが湧いてきます。
一方で月は生まれついた環境、生まれた前後の家族、主に母親の状況を表しています。時代背景も含んだ生育環境ですね。
太陽が「どんな種類の花で、どのように咲かせるのか」だとすると、月は「その花の種が落ちて育った環境がどんなものだったのか」という感じでしょうか。
たんぽぽの種が、日のあたる花壇に植えられたのかもしれないし、吹きっさらしの土手に落ちたかもしれないし、日陰のジメジメと苔むした場所に落ちたかもしれない。
それが良くも悪くも、そこが「初めての生育地」となると、どの種もその環境の中でどうにか栄養を得て、成長しようと努めるでしょう。
すると、そこに適した形で種が順応するため、栄養がほしいときは、定期的にその状況に戻ろうとするのですね。
月は太陽の自己充電とはまた異なる、自己回復力を保持します。パターンを繰り返すことで、いつもの状態に戻すでしょう。
生育状況に葛藤があった人は、葛藤する状態を引き寄せるし、孤独を感じていた人は、定期的に孤独を引き寄せます。無意識にその状況を再現するのですね。
興味深いのは、再現するときに、バリエーションがあることです。
例えば、私は月と天王星のスクエアがありますが、これは生育環境がいつもバタバタと慌ただしく、かき混ぜられるような感じだったということですね。実際に9人家族の商売屋で、人の出入りが多く、忙しい状態が常でした。
するとこの「バタバタと慌ただしい刺激的な日々」を再現したくなるわけですが、バリエーションとして、まず自ら忙しくする、というものがあります。
次に「私はジッとおとなしくしていたいのに、するとハプニングが起こる」というものがあります。幼少期と同じパターンですね。
さらに「私は普通にしているつもりだけど、無自覚のうちに周囲を振り回している」というものもあります。投影して、配役を逆転するのですね。
これら、いずれかのパターンで、月を繰り返しているといえるでしょう。
みなさんはどんなパターンを繰り返していますか?