衝動を超えていく | ***Walk on the light side

***Walk on the light side

銀河に煌く星たちのように

 

金星の逆行は終わったものの、まだ現在、魚座で土星とぴったり重なっていて、さらに天秤座の満月の影響もあってか、対人関係で心が揺れ動いている人が非常に多い印象があります。

 

傷ついたり、傷つけられたり。これまで我慢していた思いがあふれてきたり。もうこれ以上、傷つきたくなくて、相手との関係そのものを反射的に遮断したくなったり。

 

対人関係って、本当にむずかしいですよね。

 

「この世のあらゆる悩みは、結局は対人関係から生じている」――私はいつもそう感じています。

 

仕事の悩みも、お金の悩みも「他者とどう関わるか」という点で、対人関係とつながっています。健康の問題だって、多くの原因がストレス――つまり人間関係の影響だったりしますよね。

 

今年の春分図おぼえてますか? 上昇宮が天秤座で、7ハウスがステリウムでした。ここにも「対人関係が重要な1年だぞ」と記されていました。

 

海王星が牡羊座に入り、まもなく土星もそれに続くこの時代。対になる天秤座――つまり「対人関係」はますます重要なテーマになるでしょう。

 

牡羊座のエネルギーだけが暴走したら、戦争になってしまいます。

 

個々の主張と個性をいかに調和させるのかは、天秤座の手腕にかかっているわけです。

 

 

異なる個人がいかに調和しながら、共に社会を作るのか――多様性の時代。それが風の時代の本質ですよね。

 

でもそれは「風=各自が自由に好きなことをやる」ではありません。

 

風の星座は「ヒューマン・サイン」であり、“人間の知性”の象徴。

 

動物は本能で動き、敵対するものを定めて、弱肉強食を繰り広げます。しかし人間はその本能を抑えて、異なる個体の異なる個性や価値観を知性を通して理解し、その理解をもとに共存の道を模索していくことができます。

 

もし、風の知性の働きなくして、牡羊座や、魚座の土星が強調されると「もうイヤ、もうムリ!」と、パッと関係を切りたくなる衝動が湧くのも自然なことでしょう。牡羊座が短気さを、土星が感情的な拒絶反応を起こさせます。

 

しかし、そうやって簡単なやり方で自分を守るのではなく「どうした? 何がそんなに苦しいの?」と、自分の心に尋ねて、知性を通して理解すること――それが大事なカギですね。

 

かなしかったこと。つらかったこと。みじめだった気持ち。
 

その感情を知覚して、寄り添ってあげることが、魚座の土星の本質です。そしてその痛みに飛び込む勇気を、牡羊座が発揮させてくれるでしょう。