12月31日7:28に山羊座の新月です。大晦日の日が昇った直後の新月で、山羊座そして支配星の土星が強調される配置です。
お正月休みが長い人は9連休とのことですが「パーッと華やかに!」という人は一部で、けっこう地味に自宅や実家で過ごす方が多いのではないでしょうか。
12ハウスの新月ですが、ここに星がやってくる時期は「ひきこもる」イメージが強まります。
12ハウスは「リトリート(退避)」の部屋でもありますね。「しばらくひとりにさせてください。今は構わないでください」というイメージ。
そういう気分のときって、ありますよね。多くのストレスにさらされたあと、大勢の人たちと関わり合ったあと、大きな仕事を終えたあとなどに感じる「ちょっとひとりになりたいな。心を整えて、自分とつながり直したいな」という気持ちのとき――これが12ハウスです。
ひとり暮らしであれば、自宅(4ハウス)でも安らげますが、家族と共に暮らしていると、そこからも離れたくなりますよね。12ハウスはアイデンティティを手放す活動のためのハウスでもあります。
ここにいるとき、私たちは日常の「仮面」を脱ぎます。会社員としての私、誰かの親や子、パートナーとしての私、社会的な役割を背負った私――そのようなさまざまな役割を、ここにいるときは脱ぎ捨てるのです。
12ハウスを象徴する寺院や仏閣、病院や刑務所等では誰もが同じ服を着て、名前も個性も関係なく「無名の私」となります。
そこでは「私は誰であるか」という個性は重要ではなく、それぞれが淡々と決められた規則やスケジュールをこなすことが求められるでしょう。
その過程で、私たちの個人的な仮面やパーソナリティは一時的に漂白され、解放されると同時に、すべての可能性に満ちた状態へと還るのです。何者でもない「ただの私」に。
2025年は土星と海王星がひとつのサイクルを終えて、新たなサイクルへと入る節目の年。
このタイミングで「自分」だと思い込んでいる、さまざまなパーソナリティを手放しておくことで、より広い大海へと漕ぎ出す準備ができるかもしれません。
なんにせよ、大きな変化には心身のエネルギーが必要です。しっかりとリフレッシュして、静かに満ち足りた年末年始をお過ごしください。
2024年も、多くの方々にブログ・インスタ・講座・セッションなどをご利用いただきまして、本当にありがとうございました。
袖すり合うも他生の縁――毎日お会いして、お話させていただくみなさまには、心から感謝しております。いろんなことが次々と起きる人生を、豊かで楽しく、知恵と共に。
良いお年をお迎えください。