来年は土星と海王星が牡羊座に入りますが、現在は両惑星ともに魚座に滞在しているため、過去にやり残してきたことや未解決のまま棚上げにしてきたことが表面化してくる時期です。
冬至を迎えて、太陽が山羊座に入ったことで、支配星の土星が力を持ち、この部分がクローズアップされています。
社会課題もいろいろ出てくるし、企業や地域の改善点も浮き彫りになってきて、個人にも、いろんな思いが現れやすいときです。
これは、出てくること自体が良いとか悪いとかいう話ではなく、魚座という最後の星座が「これまで見てこなかった部分を、しっかりと見ましょう」と、後回しにしてきたものを扱わせる時期だということですね。
水の星座なので、それは感情に訴えかけるでょう。社会のさまざまな出来事を通して、私たちは心をいため、揺さぶられ、怒り、悲しくなったりするかもしれません。
自分の中のあらゆる感情を見つめて、それに寄り添うには勇気がいります。特にネガティブな感情から、人は逃げたくなりますよね。
それを直視するぐらいなら、気持ちを逸らしたり、そんな思いをさせる対象から遠ざかったり、相手の問題にすり替えたりする方が楽だと感じる人も多いでしょう。
しかし、魚座は巧みにこれまで感じずにきたものを浮上させる仕組みを私たちに提供します。そのやり方の代表例が、投影ですね。
不穏な人物を登場させたり、不安定な状況を作り出したり、嫌な夢を見させたりと、さまざまな手段で、内にあるものを外の状況に映し出して、私たちの心を揺さぶってくるでしょう。社会で起きる事件や事故もその一部ですね。
それらが起きるのは、決して不運だからではなく、観る準備ができたからであり、私たちの中にあって、観ないまま棚上げして忘れているものをリマインドしているからでもありますね。
無意識に閉じ込められた感情は、何度でも繰り返し、さまざまな状況や体験を通じて表に出ようとします。
「もう過去のことだ。終わったことだ」と思考が割り切ろうとしても、冥王星が水瓶座に入ったいま、何年も前のことでも掘り返される傾向があるのは、昨今の芸能ニュースを見ていても明らかです。
それくらい傷ついた心は、何年経とうとも、しっかりと受け止められることを待っているのですね。それは感情を傷つけた相手にぶつけて補償させようということではなく、自分自身が傷ついた自身の心に寄り添われることを待っているのだということです。
内側と向き合うのに、ぴったりの年末年始だと感じます。