アストロダイアリーは、占星天文暦がついたバーチカル手帳です。
占星術人口がどんどん増えてきて、とても嬉しいのですが、占星術を学ぶと、まずは個人の出生チャートを読みますね。
太陽が何座で、月が何座で、水星はこれで、金星はこれで…木星や土星や集合天体はこんな感じで……と、ふと行き詰まるのが、アスペクトではないでしょうか。
特に集合天体や世代天体が混ざると、途端に難しく感じますね。土星と冥王星のスクエア??? 火星と海王星がオポジション???
便利な昨今ですから、さくっと「土星と冥王星のスクエア」と検索すれば、いろんなヒントが出現するでしょう。
しかし、占星術を学ぶ上で大事なことは「それがどういうことなのか、理解すること」です。人生において、その星がどのように働いているのか、どんな現象を生み出しているのかを、腑に落として理解することといえますね。
これは本当にいくらでも、何年経っても、新しい視点と気づきをもたらしてくれます。
日々の星のトランジットはそのヒントを与えてくれますね。
現在の星の動きが、社会や経済、そして個人にどんな影響をもたらしているのか、理解することは、占星術を学ぶうえで、とても重要です。
たとえば現在は蠍座のシーズンで、火星と冥王星が向き合っています。これにより、私たちを取り巻く環境では厳しさが増していますよね。社会保険料の増加や、食品をはじめとして、諸々の物価の値上がり。沖縄では大豪雨で多くの人たちが避難を余儀なくされました。
これらは、その激しい星の影響といえます。
それを物理的に体験する人、心理的に体験する人、恩恵を受ける人、過酷さが増していく人などに分かれるのは、アスペクトには両極の働きがあるからです。
そして、その時々の時期に、臨月を迎えている人を取り巻いている社会と、その影響は、生まれる赤ちゃんの星に刻まれるでしょう。
近い時期だと、同じ世代天体のアスペクトを有しますが、より過酷に影響を受ける親と、恩恵を受ける親との違いが、ハウスの配置に表れるかもしれません。
それを理解するためには、いま社会で起きていることから、その星のポジティブな影響と、ネガティブな影響とを見る必要があるでしょう。
2020年は木星・土星・冥王星が山羊座でトリプル・コンジャンクションの1年でしたが、この時期に妊娠・出産された赤ちゃんの何割かは、とても保守的な傾向が見受けられます。それは当然、母親がコロナ禍で外側の環境を警戒していたこと関係していますよね。
この世代の子どもがもう少し成長すると、他者や社会との関わり方において、難しさを感じるケースもあるでしょう。
しかし、本人はどうして社会や他者に対して本能的な恐れがあるのか、拒絶反応をしてしまうのか、わからないかもしれません。特に冥王星が含まれるケースにおいては親の感情を「継承する」ため、無自覚であることも多々含まれるでしょう。
本人が知らないあいだに無意識下で培われる構造に、その時々の社会と、その社会的環境に振り回された親の態度が、チャートに示されます。
なので毎日の星と、社会で起きること、自分で感じること、周囲の人たちが感じていることを観察することが、占星術を学ぶ人にとっては、チャートを読む上での大きなヒントや手掛かりとなるのです。
自分の生まれた前後に社会で起きていたことを調べるのも面白いですよ。
まずは、現在の太陽がどこにあり、その支配星がどの星座にあって、日々どんな風に他の惑星とアスペクトしているのかを見てみるといいかもしれません。そこに日々の月の動きが角度をつくると、どんなことを引き起こしているのか。
惑星の順行や逆行が、社会や経済にどんな影響をもたらすのか。特に移動の前後に起こることは何か。
選挙や世界的なイベントでの勝者は、どのトランジットのタイミングだったのか。
天文暦とにらめっこして、日々の星の動きから、ぜひ自分なりに探求してみてください。