秋分の夜に奇妙な夢を見ました。
山中で古代の古墳のようなものが掘り起こされて、巨大な木の箱が出土されました。その木の箱は、大量の御札によって封印された「呪われた造物」であり、7人の人物がそれを開こうとしています。
7人の人物は男性、女性、子供など様々で、私の内なる7つの惑星が具現化された姿だと思われます。
封印が解かれたとき、その箱から出土されたものが「自分の本体」であることがわかりました。箱の内部からあたり一面に広がる黄金の光があふれてきて、どうやら「太陽」のようです。
実に今年の秋分らしい夢だなと、目が覚めてから感じました。
秋分図では、5ハウスの太陽がトランス・サタニアン天体との間でグランドトラインを形成しており、まさに「太陽の復活」がテーマともいえます。8ハウスの冥王星が呪いの封印を象徴しているとしたら、12ハウスの天王星によって、過去の封印が破られ、現実の中で「私」が復活するのです。
8ハウスの冥王星による、呪いの封印とは、なんでしょう?
それはトラウマともいえるような、恐ろしい体験でもありますね。ものすごくショックなこと、傷ついたこと、命の危機を感じるようなこと。
ショックを感じると「このようにしてはいけないのだ」と、私たちはさまざまな自分の一部を封印します。
気ままにふるまうこと、言いたいことを言うこと、言いつけを破ること、ありのままの自分でいること。
幼少期の私たちにとっては、そんな当たり前のことが、許されず、否定されて、そのようにしたら「大変な目に遭う」という経験をしたことも少なくないでしょう。
子どもにとっては、親に否定されることは命の危機ですから、大人からしたら大したことのない「ちょっとしたお説教」であっても、感受性の強い子どもにとっては「二度としてはいけない、とても悪いこと」だと思うこともあります。
そして、私たちは自分のさまざまな部分を封印して、社会に適応する「いい子」となっていくのです。
過去の傷ついた体験が、心と身体に記憶されることで、無意識に自分の一部を封印していくのだとしたら。
そこに逆らう活動は、常に恐怖を伴うことになります。
言いたいことを言って、激しく怒られた経験を持つ人にとっては、思っていることを言うこと、そのものが恐怖に感じるでしょう。
それを超えるには、傷ついた痛みをしっかりと感じて癒すこと…つまり「水に流す」ことが必要です。
大切なことは「忘れたふりをすること」ではなく、文字通り「水に流すこと」であり、それはしっかりと感情に向き合い、その時に感じたことを再体験して、恐ろしさを十分に味わいきることでもあるでしょう。
この「蓋をしていた感情と、向き合うこと」が、呪いの封印を破ること、他なりません。
それは簡単な作業ではありませんが、そうすることで、私たちはひとつずつの、心のパーツを取り返し、甦ることができるのでしょう。
太陽は古来より復活の象徴で、それは毎日沈んでいき、また翌朝に昇ることを通して、新しく甦る命の輝きを見せるもの。
子供時代は誰もが、何の前提もなく、世界と新鮮な気持ちで出会っていたものでした。それが大人になるにつれて、たくさんの「前提」と「痛み」を通して、向き合うようになります。
しかし、前提を外すことによって、見慣れた場所や人も、いまこの瞬間にまさに生まれたような新しいものとなる。
そのような感性の復活、太陽の復活が、秋のカギなのではないかと思うのです。