夏至を迎え、太陽・水星・金星が蟹座に揃ったところで、山羊座の満月を迎えました。
夏至図がなかなか繊細で脆くて傷つ配置で、その直後に山羊座の満月。山羊座と蟹座は私たちの絶妙で繊細な心の揺れ動きを象徴します。
それは「くっついていたい」と「離れていたい」のバランスであり「わかってほしい」と「わかってほしくない」のバランスでもあります。
蟹座のやさしさ、柔らかさ、思いやり、繊細な感受性とセットになっているのが、山羊座の自立心、厳しさ、冷たさ、忍耐力ですね。
このふたつはニコイチのセットで働きますが、これは母親が持つふたつの異なる側面ともいえます。
とてもやさしくて思いやりのある世話好きの母親は、ときどきすべての役割を放棄して孤独に閉じるかもしれません。
いつも厳しくてむずかしい顔をしている母親は、なんだかんだと面倒見がよく、最後までみんなを見届けるでしょう。
このふたつの狭間で子どもは、甘えと自立のバランスを作り出します。
甘えたい時期よりも早く、自立させられると、甘えるのが下手で、人から拒絶されることをおそれる質が強くなるかもしれません。
いつまでも世話を焼かれ過ぎると、これ以上、干渉されないように、相手をコントロールするようになるでしょう。
母親からの拒絶された経験は見捨てられ不安を作り出し、相手の顔色を窺ってばかりになってしまうかもしれません。
この微妙な心の揺れ動きを、山羊座と蟹座は作り出すのです。
その微細な心の揺れ動きを、長じて私たちは無意識のうちに親しい他者との関係に投影するでしょう。
つい干渉しすぎてしまったり、距離をとってしまったり、見捨てられたのではないかと不安になったり、コントロールして相手に侵入させないようにしたり。
他者とのあいだで傷つき、傷つけ、甘えて、突き放し、距離を置いたり、置かれたり。
蟹座のシーズン、そして山羊座の満月時はそんな心の揺れ動きが顕著になるときです。
自身の感情と土星のメカニズムを理解することが、親しい人との関係を改善するための第一歩となるでしょう。