朝ドラと大河ドラマが好きで長年観ています。他の民放のドラマはあまり見ないのに、このふたつだけはずっと欠かさずに観ているという…。
朝ドラや大河ドラマを観ると、ホロスコープの太陽についてよくわかるのではないでしょうか。
朝ドラも大河ドラマも、基本的にひとりの人物の生涯を描きます。朝ドラは主人公が中年期で終わることもありますが、大河の場合はある人物の出生から晩年、あるいは死までが描かれます。
どのような時代背景に、どこで生まれ、どんな家族のもとで育ったのか。どんな教育を受けて、誰に強い影響を与えられ、どんな出来事がその後の人生設計にどう影響したのか。
誰と出会い、関わり、葛藤し、和解して、それぞれの道に歩んだのか。そのことで彼がどんな風に変わり、挫折し、立ち直り、どんな活路を見出すことになったのか。
他の誰とも違う、その人だけの英雄の旅<ヒーローズ・ジャーニー>ですね。
それは私たちの人生そのものでもあるでしょう。物語の主人公である「私」が、チャートの太陽。これは個性を表すものであると同時に、さまざまな経験と共に成長していく人生の「乗り物」でもありますね。
チャートを読むと、その人がどんな葛藤を体験しそうか、どんな能力を持っていて、どんな形で開花することになりそうか、そのヒントが記されています。
しかし実際に何を体験して、どんな風に開花するのかまでは、チャートだけではわかりません。
なぜなら、何を表現するのも、しないのも、選択するのも、しないのも自由に人生を創造する権利を誰もが持っているからですね。
"ホロスコープ・チャート"の「チャート」は図表を表す単語ですが、これは元々は海図……航海するときに使う地図の名称でした。後に陸の地図や、さまざまな図表も「チャート」と呼ばれるのですが、もともと「海の地図」というのがとても太陽らしいなと思うのです。
海は陸と違って明確なランドマークや地形の変化がない分、地図は重要です。同時に海を旅するときは直観や経験を頼りに潮や風や雲や星を読んで、進んでいくことになるでしょう。
もちろん、現代のテクノロジーは人智をかなりサポートして、船旅をかなり快適にさせていると思います。しかし一昔前までは、海図と自然を頼りに進んでいくものだったのでしょう。
そのある種の「頼りなさ」みたいなものが「人生を生きること」なのかなと思うのです。
どんな偉大な人物も、確信というよりも直観や自信や思い込み、偶然やシンクロニシティ、人との出会いやチャンスに飛び込む勇気といったものが、彼らをその場所へと連れていったのではないかと思うのです。
「自前の能力」を武器に、どうやって人生という海を旅してまわるのか。そして、どんな旅路が自身をどのように成長させるのか。
もし自分がドラマの主人公だとしたら、どんな物語になるのか……太陽の視点から想像してみると、興味深いですね。