蠍座シーズンとシャドウのワーク | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

太陽・水星・火星が蠍座にそろい踏み、とてもパワフルなシーズンに突入しました。現在は向かいの牡牛座に位置する木星の援護射撃もあり、さらに増強されています。

 

このパワーのポジティブな面としては、ひとりではやれないことを他者と協力することで成し遂げる…大きな喜びや価値を生み出すことができるというものですね。大きくビジネスを動かすチャンスです。

 

ではネガティブな面としては?というと、極端なところで言うなら「ゼロか100かで敵対する相手を容赦なく追い詰める徹底的な冷徹さ」といえるでしょう。戦況が悪化するような、冷酷な暴力事件が発生しそうな星でもあるのです。

 

戦争において兵士たちが戦うならまだしも、市民の特に子どもたちが犠牲になる姿を見るとたまらないですね。21世紀の風の時代で、これだけ文明が発展したとしても、破壊と略奪の欲求は失われないのだなと感じます。

 

「自身の敵対する相手を消し去りたい」という欲求は蠍座の元型にあるものですが、その最も直接的かつ暴力的なあらわれが「実際に相手を消滅させること」なのでしょう。

 

では、その欲求の最も平和的なあらわれは?というと「その激しい感情を、自身の内側から消滅させること」ですね。すなわち変容です。

 

どちらも同じ「無に還す」ですが、物理的にそれをするのか、精神的にそれをするのかということでもありますね。

 

「自身の敵対する相手を消し去りたい」という欲求は憎しみの末に作られるものですが、それはさんざん虐げられ、否定され、微塵の尊厳も認められないことで築かれるものでしょう。

 

私たちの誰にも自己尊厳があり、個として生きることを目的としています。

 

しかし、誰かの手によって、存在そのものを否定されたら。

 

その怒りや恨みや惨めさといったものは、少しずつ降り積もっていき、心の表面張力を超えたときに、それはもう自身で抑え込むことのできないものとなるでしょう。

 

それが一線を超えさせて、実力行使に向かわせます。ある者は相手の消滅させようとし、別のものは自身を破壊しようとするかもしれません。

 

 

だけど、私たちはその憎しみのエネルギーを使って、自身の心の奥深くに潜ることができます。

 

心の奥底の冥界に閉じこめられた、私の一部。虐げられ、否定された、惨めで憐れな私。

 

その彼女の慟哭、嘆き、悲しみをしっかりと抱き止めること……身体は怒りと恐怖に震えて、目の前がちかちかし、心からだけでなく、全身のあちこちから血が噴き出すように痛み、その苦しみにのたうち回りたくなるかもしれません。過呼吸のようなパニックがやってきて、絶望で目の前が闇に閉じられて、なすすべもなく、ただ泣き叫ぶことしかできないかもしれません。

 

心の奥底に封じこめられた闇。それを見て、受け止めて、解放する力こそが、蠍座の本質です。

 

その能力を外の世界に投影すると、闇を模った敵を作り出し、それを抹消することで、内側の闇を消そうとするのでしょう。しかし仮に敵を倒したとしても、内なる闇が消えない限り、晴れやかになることはありません。

 

また次の敵、次の敵と、戦い続けて、負の連鎖が続いていくことになるばかりですね。

 

ですから、私たちの誰もが自分の内なる闇と対峙することが必要なのでしょう。特に現在のような蠍座の時期は、シャドウのワークをするのに最適です。

 

水瓶座の冥王星期をすっきりと迎えるためにも、ぜひ、自身の内なる感情を冥界から救い出してくださいね。