9月29日18:59に牡羊座の満月です
中秋の名月ですね。ちょうど宵の口の時間の満月なので、晴れたらお月見が楽しめそうです。まだまだ暖かい日々が続いているので、お外で過ごすのも気持ちよさそうですね。
今年の秋からの三カ月は、対人関係を通して、喜びも葛藤もあるときだと、先日書きました。
対人関係を象徴する星座は天秤座ですが、これは私たちが他者という鏡を通して、自分自身を認識する働きを表してもいます。
「私は私だ」という、個人を認知することが牡羊座の主題ですが、そのためには誰かと出会う必要があるでしょう。
自分がどんな人間であるのか、他者と出会って初めて知り得ます。
あの人は美しい……それに比べて、私は。
あの人はやさしい……それに比べて、私は。
あの人は強い……それに比べて、私は。
あの人は繊細だ……それに比べて、私は。
といった感じですね。
それは花や野菜でいうなら、どんな種なのかという違いですが、人間に備わった審美眼がそこに優劣を持ち込み、また動物的本能によってパワーの強弱を見極めます。
あらゆる動物が生存のために、エンカウントした別の種族の強弱を一瞬で見極める必要があるように、人間も出会った相手が「自分より上か下か」「強いか弱いか」を一瞬で判断するでしょう。
そして自分より強く美しく能力が高い人を見ると、圧倒されて、小さく、自信がなくなりますが、それは動物的な本能が正しく働いている証拠といえます。
ゆえに「自信がないんです」という人に対して言えることは「ああ、本能がよく機能していますね」ですね。
動物だったら、小さな獣が象に逆らうのはやめよう、熊に喧嘩を売るのはやめようとするのは正しい判断です。
しかし「自分がやっても仕方ない」「自分なんか大したことない」と、自分を小さく折りたたんでしまうのは、人間的には正しくないわけですね。
なぜなら、お互いの個性と個体差を認め合って、それぞれが尊重される社会を創ることが、21世紀の人類の主題でもあるのです。多様化の時代、風の時代ですね。
ですから、その本能的な反応である「自分なんて…」と感じながらも、その感覚と同化せずにいられるのか、ということが大切なのです。
自分がどんな個体だろうとも、堂々と立ち、しっかりと主張する力。
これこそが、牡羊座の象徴する、精神的な強さに裏打ちされた意志の強さであるといえます。
それは本能的な恐怖を克服する力であり、自身の感情や感覚を感じながらも、それらに惑わされずに、心臓とまっすぐにつながる感覚だといえるでしょう。
さまざまなスポーツや競技の「基本の構え」といえるような、最も自然な立ち姿。
「私は私として、ここにいます」
自分という存在を、心臓の鼓動と脈打つ命の熱さを通して認知して。
いつ、どんなときでも、しっかりと自分とつながり、感じているところから、最初の一歩を踏み出すのだと、牡羊座がおしえてくれているのでしょう。
多様な他者と紡ぎ出す世界の中で、自分という存在を強く感じる牡羊座の満月です。