獅子座のシーズンだからでしょうか、ここのところ「自己尊厳」というテーマをしみじみと感じています。
『ひとりひとりの個人が、自分らしく生きること』……というのが風の時代のテーマですが、同時にいかにお互いに心地よくいるのか、そして共に安全で協力的な社会を築いていくのかということも、そこには含まれています。
個を主張すると同時に、相手の個性も尊重する。それを孤立した形でするのではなく、社会的な協力関係も同時に持つ。でも、そのときに社会にも個人にも不利益を生じさせないようにする。
なかなか難しいテーマですね。
風のエレメントは平等を求めますが、火のエレメントは個々の違いを際立せ、そして個々の能力は基本的にはまったく平等ではありません。
中学生のときに、激しくいじめられた経験があります。
ちなみに、いじめというのは星座でいうと蠍座、惑星でいうなら冥王星と関係しています。集団とパワーの持つ力の、ネガティブな側面の象徴ですね。
獅子座は個々の輝きを象徴し、その個々を尊重し合うコミュニティを作りましょうというのが水瓶座であるなら、この軸からスクエアとなる蠍座は、お互いの関係の底に隠された闇の側面です。
そしてそれは蠍座の向かいの牡牛座が象徴する愛と価値からもたらされるものでもあるでしょう。
美しく、カッコよく、有能で、役に立つものに価値があり、愛されるのだとしたら。
「そんな態度はかわいくない」
「それがないものには価値がない」
それを満たさないものは、価値がなく、愛されなくなってしまいます。
その劣等感や惨めさは、嫉妬、やっかみ、怒りを生じさせて、それを他者に向けるといじめや意地悪、ゴシップとなり、それを自分に向けると自己否定感、無力感、無価値感となるでしょう。
力を持ち、キラキラと輝いている他者の揚げ足をとることで、こちらに正義と力があることを証明しようとするかもしれないし、うまくいっているように見える他者を見ることで、ますます劣等感が募って落ち込むかもしれません。
獅子座の季節は光り輝く背後で、大きな闇が生じやすい時期。
大事なことは投影を超えていくことですね。
感じないできたもの、見ないふりをしてきたもの。
劣等感、かなしみ、怒り、嫉妬、惨めさ、無力感……。
それらを切り離すのではなく、自分の一部として「いてもいいよ」と受け入れていくことが、自己尊厳につながるのだと感じる今日この頃です。