先日、従姉妹とディズニーランドで朝から晩まで遊びまくってきました。制限人数やソーシャル・ディスタンスもだいぶ解除されて、混んできています。
現在のディズニーランドの人気ナンバーワン・アトラクションは『美女と野獣・魔法のものがたり』で、1日中だいたい140~150分待ち。2,000円払えばプレミア・アクセスで待たずに乗れますが、微妙な金額で悩ましいところ……。
しかしだいたい20:00過ぎに行くと、30~40分待ちで乗れます。ということで、パレードも観て、どっぷりと日が暮れてから向かい、20:25頃に並び始めたら、30分で乗れました!! 夜の妖しい雰囲気がとてもよく似合うお城です。
美女と野獣『Beauty & The Beast』は、金星と冥王星のお話だと感じます。
占星術であらゆる対人関係は基本的に金星と火星が象徴しますね。
牡羊座(火星)---天秤座(金星)
牡牛座(金星)---蠍座(火星)
この四つの星座とそれぞれの星座を支配する金星と火星によって、関係は作られていきます。
恋人、夫婦、友人、知人、親子、同僚、上司と部下、先生と生徒、などなど、どんな人間関係でも、火星を使って自己主張し、金星を使って調和をはかります。
自分の意志を主張するのが牡羊座の火星であり、それを受け取ってバランスをとるのが天秤座の金星です。
愛と喜びを求めると同時に与えるのが牡牛座の金星であり、それを交換し合い、深くひとつに溶け合うのが蠍座の火星ですね。
しかし、あるお城の王子さまはとても傲慢で、あるとき、一夜の宿を求めて老婆がやってきたのを、その薄汚い姿を見て嫌厭し、断りました。老婆は「見た目で判断してはいけない」と諭しますが、王子は忠告を聴かずに、城から追い出してしまいます。
すると老婆は、たちまち女神に姿を変えました。人を見た目で判断した王子を、女神は醜い野獣に変えて、そしてバラの花びら(金星の象徴)が、すべて散るまでに、その姿のままを受け入れて、愛してくれる者が現れなければ、永遠にそのままだと言われてしまいます。
野獣になった王子は悲嘆に暮れて、心を閉ざし、城門も固く閉ざして、同じく変身させられた従者たち……燭台や箪笥やティーポットやハタキたちと、ひっそりと真実の愛を求めて暮らすのでした。
物語の序盤、このように王子は女神から試されます。それは「すべてのものを愛する心を持っているか?」という、金星のテストですね。
無条件の愛というのは、金星が成熟したときに人が持ち得る能力です。しかし、そのように金星が本当にあらゆるものを愛するように成熟するためには、冥王星を統合することが欠かせません。
冥王星は火星と共に蠍座を支配する星であり、牡牛座と蠍座という向かい合うふたつの星座は、金星-火星と同時に、金星-冥王星という組み合わせを持っていますね。
「愛し愛されて、ひとつになること」を象徴する牡牛座と蠍座ですが、この未成熟……統合されていない状態とはなんでしょう?
それはまさに、序盤の王子が示しているような「金星だけが強く働いて、冥王星が未熟」だと起こり得る、選り好みですね。心地よく、好き嫌いがあり、好ましいものだけを受け入れて、不快なものを遠ざけること。
そこには分断があり、差別があります。これは問題が起きても好ましくない場合は放置して、人生を変えることができない状態でもあります。
一方で「冥王星だけが強く働いて、金星が未熟」である場合は、強い感情に支配されて、恨みと怒りから、愛を遠ざけようとする状態です。
これは「選り好みされた金星」から、排除されたときに、私たちが持ち得るものです。美しくない、カッコ良くない、イケてない、賢くない。親の好みに合わない。社会の価値にそぐわない。
そのように「選り好みされた金星」によって、否定された部分が、私たちの影となり、冥王星の支配下に置かれます。そして、この影は、本当は誰よりも強く愛を求めているにも関わらず、否定されたことで傷つきすぎているので、人を信用することができず、愛と光を隠して、状況を変えることができません。
牡牛座も蠍座も固定星座なので、どちらか一方に偏ると、その偏った状態を維持しようと働くので、なかなか変わることがむずかしいですね。
野獣となった王子は、まさに冥王星の闇に呑み込まれていったのでした。愛と光を奪われた絶望、喪失感、虚無感にとらわれてしまい、すべての明るさを遠ざけて、お城の固い門と共に、自分の世界に閉じこもっていたのです。
長くなるので、明日に続きます。