【土星】乙女座の土星 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

『有能な労働者として社会に奉仕すること』を象徴する乙女座に土星があると、「いかに実用的な自分になれるか」という主題が生じるでしょう。

 

乙女座は大地の女神デメテルの姿をした星座であり、農耕神クロノス(土星)との相性は良いといえます。しかし良すぎるがゆえに「生産性をあげることが何よりも大事」となりやすく、非生産的なものを排除しようとする傾向も高まるでしょう。

 

自分を取り巻いている世界のあらゆることに意味を持たせて、より高いレベルの品質で現実が機能するように働きかけていきます。しっかりと成果を上げながら、限りなく無駄がなく、高い価値を持たせた形で現実を創り出したいのです。

 

そのためにまず「どうしたらそうなるのか」という秩序を学び、そのうえで、より良くなるように研究を重ねて、工夫を施すでしょう。

 

より良い成果を生み出すための、さまざまな知識や技術を持つことと、それらを駆使して社会や人々の役に立ち、喜ばれることが、この配置を持つ人にとってはとても大切です。

 

しかし、あまりにもそれを強く自分に課すあまり、まだ実力がなく、未熟なあいだは自信を失って、強い自己否定さえ、感じるかもしれません。社会で活躍する大勢の優れた人たちを前にすると、萎縮してしまうこともたびたび起こるでしょう。

 

 

その複雑な思いから、この配置の人がとる選択肢はふたつあります。より完璧主義を強化して、自分を厳しく鍛え上げるか、あるいはより狭い範囲でのみ、活躍するようにするか、です。

 

厳しい方へ振れた場合は、必要以上の義務を自身に与えて、毎日のタスク、綿密なスケジューリング、細やかな自己改善と共に、いち早く社会で有益で役立つ人物となるように、急き立てるでしょう。

 

その過程において生じる批判精神は、自身を厳しく律するだけでなく、周囲のだらしなさや、改善欲求や完成度の低さにも向けられて、目についたものを痛烈に批判するようになるかもしれません。

 

より狭い範囲でのみ活躍するように振れた場合は、周囲から期待されないように小さなポジションにおさまり、さまざまな義務や奉仕も含めて、必要最低限以上のことをしないようにすることも……。

 

何かをやって失敗したり、恥をかいたりするぐらいなら、はじめから何もしないほうがマシで、社会との関わりを最小にすることで、自分を守ろうとするでしょう。

 

そのふたつの対極のあいだでバランスをとると同時に、寛大さを学ぶことも大切です。自分に厳しく、あらゆる無駄を排除しようとするほどに、周囲から苛立たされることになるでしょう。

 

自分も周りも完璧ではないことを認めて、受け入れることで、自分のなかにゆとりや余裕が生じるかもしれません。

 

有能さや実用性を高めることは大切ですが、その背後に「それができなければならない」という恐怖や緊張といった強迫観念がある場合は、それをしっかりとキャッチして、失敗を自分にゆるす必要もあるでしょう。

 

うまくできなくても、失敗しても、何度でもやり直せばいいのだと自分に言い聞かせることは大切です。

 

さもなければ、実用性の背後に常に不安や緊張が見え隠れすることになり、些細なことがものすごく気になってしまうような神経質さが際立つことになるでしょう。

 

愛と寛大さを養って、自分自身にホッとした安らぎやリラックス感を与え、内にある繊細な感情をしっかりと受け止めることが、乙女座の土星を成熟させるカギといえそうです。