外圧に去勢される個人 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

12星座の牡羊座と蟹座は90度のスクエアという葛藤する角度にありますが、それは牡羊座の持つ個人の意志や衝動が、蟹座の象徴する集団の中でいとも簡単にぽっきりと折られてしまうことを表していますよね。

 

私は出生の土星が蟹座の4度にあるのですが、サビアンシンボルが『踏切で電車に破壊された車』で、そのまんま、牡羊座という車が、大きな意志に大破されることの象徴です。

 

誰もが経験することでいうなら、生まれた子どもの自由でパワフルな個性や意志や欲求は、生まれた家や地域や社会や時代という大きな歯車の中で、否定されることになります。

 

特に土星が出生の配置からスクエアとなる6~7歳頃に生じやすいその体験は、本人の意志とは無関係に45分間ジッと机に向かっていなくてはならない状況や、したくもないのにやらされる掃除や宿題、遊びたくても勝手に歩き回ったり、歌ったりしてはいけない教室などに、それは象徴されるでしょう。

 

事前に家庭内で牡羊座の去勢が済んでいれば、それをすんなりと受け入れられるかもしれないし、個人の意志の強さによっては、なかなかそれが難しいかもしれません。

 

 

いずれにせよ「社会性を持つ」「集団に馴染む」ということは、個性の去勢や否定であり、意志が強ければ、より強烈に大きな集団圧力の力でねじ伏せられるという、苦しくて悔しい体験をすることになるでしょう。

 

そしてそのような経験の積み重ねが、私たちに「何を言っても無駄だから、自分を隠しておこう」とする方向か、あるいは「誰にも何も言われないような独立した立場を作り出そう」とする方向へと、少なからず導くことになります。

 

没個性となるか、集団から孤立するか……。どちらかか、あるいは両方になりますよね。みんなといるときは静かにしていて、ひとりになると、やっとのびのびと羽を伸ばして好きなことができるとか。

 

蟹座は相手の心を読んで、模倣することが得意なサインなので、無意識のうちに相手に気に入られる、感じのいい人格を演じることもしていくでしょう。

 

しかしそれが素の姿でなければ、人とずっと一緒にいると疲れる……ということになっていきます。

 

集団の中でどれくらい自分を表現して、どれくらい隠れているのか。自然にのびのびと表現できないとしたら、そこにどんな葛藤や複雑さがあるのか。その部分を意識的に紐解いていくことが大切だと感じます。