最近、海王星的な雰囲気を色濃く感じるようになってきました。
いまは射手座のシーズンですが、支配星の木星が水瓶座の終盤を進行中。年末には魚座に入るので、もうその雰囲気がなんとなく前触れとしてやってきているような気がします。
海王星の神秘は、2022年上半期のひとつのテーマとなりそうです。木星が魚座に入ると、一気に駆け抜けて、5月11日には牡羊座に抜けますが、その過程において、すでに魚座に滞在している海王星と4月に会合します。
木星も海王星も魚座の支配星ですから、ふたつの星が揃うことで、魚座や海王星の雰囲気が世界に満ちてくるといえるでしょう。
大阪のある占星術のクラスでは、基礎、中級、応用と内容が進んで、ひとつのハウスを改めてじっくり見ていったあとに、ひとつずつの惑星をじっくり探求する講座をやっています。これがとても面白いんですよ。
ひととおり、いろいろ学んだからこそ、改めて、ひとつの惑星のことだけを探求すると、理解できることがいろいろあるんですね。
前に冥王星だけをみっちりやって、こないだは海王星をピックアップして、いろいろな角度から理解を深めてみました。
時間をかけて紐解いていくことで、海王星の神秘の奥に隠された、弱さや繊細さと共にある狡猾さや、更にその奥にある豊かな世界が見えてきます。
そして丁寧に見ていくことで「なんだか、よくわからない」と思っていた外惑星たちが、日常のなかでもすごく活躍していることや、むしろ根深い変えがたいパターンとして、自分たちの人格のなかにべったりと組み込まれていることが、とてもよくわかります。
私たちが成熟していくことは、自分のなかに備わっている潜在的な能力を、さまざまな経験を通して「自分のモノにしていくこと(2ハウスの目的)」ですが、海王星や冥王星をモノにするのは、一朝一夕ではいきません。
海王星や冥王星はあまりにも深淵で神秘的で見えづらく、そこにあるのに「可視化しにくいものたち」なんですね。それで自分のしていることに無意識になってしまい、あるいは経験則的に同じ穴に落ちるのだとわかっていても、なかなか変えることができません。
そこにあるとわかっていても、自分でどうにかしようとすると、かえっておかしなことになってしまうので「そのことに気づいていながらも、明け渡して、何が起こっていくのか、展開するのを見守る」というのは、私たちが自然の脅威を目の前にしたときにとる態度ですが、自分の内なる星にしても、そのようにリスペクトして付き合っていくことが求められるのでしょう。
ほんと、成熟した大人の仕事ですね(笑)
海王星の働きに対して、無意識でいると、入っているハウスや関わっている星を通して、相手と一体化するあまり、つい犠牲的になってしまうか、あるいは自己責任を回避して相手にすべてを預けてしまうということに陥りやすいものです。
そこには欠落している感覚……自分が足りていない、充分でないという感覚が生じるのですが、それを何かで埋めようとしたり、あるいは感じないように目を背けたりしないで、そのままに、穴に落ちていくままに意識的に身をゆだねるということがポイントだなと思います。
意識的にゆだねておくって、けっこう難しくて、どうにかしたくなったり、あるいは責任放棄をしたくなったりするんですけどね。
とても繊細な、何かが崩れてしまうような、脆弱さの奥にこそ、とても豊かで限りないフィールドが広がっているんだな~と思うのです。