【星模様】セルフ・コンパッション | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

こないだの乙女座満月のすこし前の2月25日に金星が魚座に入って、春分の翌日まで滞在します。今年の春分の上昇宮は天秤座なので、天秤座と天秤座の支配星である金星がひとつのキーになりますが、それが魚座にある……ということが2021年の重要なシンボルのひとつであるともいえるでしょう。


金星は魚座にあるとき、高揚(イグザルテーション)といって、とても強く働くことになります。魚座のシンボルである2匹の魚はアプロディーテと彼女の息子のエロスであり、そこからしても愛することに制限がなく、むしろ愛するほどに自分の内から強い生命エナジーが湧き上がってくるのかもしれないですね。

 

魚座の愛(金星)は、ロマンティックな愛の象徴であり、同時にコンパッションといえるのではないかと思います。慈悲とか慈愛とか思いやりといえるこの熱い情は、誰の中にもあるものでしょう。善意の愛といえるかもしれないし、私たちが深いところで求めている救済や理想郷へのあこがれといえるかもしれません。

 

個人的には不動明王を前に坐するときなどに、この感覚を深く感じるのですが、最後のひとりを救うまで決してここから動かないぞと決意した姿に、内なる慈悲を見出します。そしてそのように、外の世界に見ることで「これは私たちの中にこそ、あるものなのだ」と認知させることこそが、お不動さまの役割なのかなと思うのです。

 

 

自分のすべてをゆるすのは、とてもむずかしいです。どうしても好きになれないところがあるし、受け入れたくないところがあります。見たくないところも。感じたくないものも。

 

これはあってもいいけど、あれはダメ。これは感じたいけれど、これは感じたくない。これができることが正しくて、これができない自分は間違っていて。

 

たくさん傷ついて、間違って、ショックを受けて、苦しんで、悲しんで、怒っているうちに、私のなかで分断されてしまったものたち、もう傷つきたくないから、なかったことにしよう。関わらないようにしよう。見ないようにしよう。その方が安全だから。全部見なくて済むように、感じなくて済むように、心の金庫に隠しておこう。

 

そうして隠されたものや分断された流れが、血脈を超えて、受け継がれていく。誰かがそこに慈愛を向けるまで。勇気を出して、開いて、その弱さや傷つきや悲しみや怒りをしっかりと受け止めるまで。

 

すべての人に宿っている、無条件の愛。ゆるしと救済。本当はすべてを認めてほしい。救われたい。どんなに未熟で稚拙で誤って、うまくできなくても、失敗しても、ゆるしてほしい。

 

愛を乞い、ゆるしを乞う心も。そしてそれをすべて認めて、ゆるす心も、同じひとりの中に宿っていることを、魚座の金星が思い出させてくれるのではないかと 思います。傷つきやすい私たちが、傷つきやすいからこそ遠ざけて守ろうとしたものを、傷つきやすさを認めることで、そのままにしておこうとする試みです。(トリッキー!)


怖くて、痛いこと。そのすべての恐れと痛みを引き受けて、不動明王があのような形相でいるのかと思うと、いとおしい(笑) 

 

 

自分に対して向ける慈悲。セルフ・コンパッションが大事なときだなあと感じます。誰かが救ってくれることを期待して放っておくのではなく、どのような自分にも愛と渾身の思いやりを向けて寄り添うこと。

 

私が私をただ見て、あることを受け容れるとき。そのすべてがそこにあることをただゆるすとき、私たちは自分の内に光の道を見出して、それを救済と呼ぶのかなと思います。

 

来週13日(土)の新月が、太陽・月・金星・海王星が魚座で重なります。それまで、金星と海王星による、セルフ・コンパッションの強化週間かな~と。

 

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3月10日(水)21:00よりまりちゃんと、3月11日(木)20:30からなみちゃんと、clubhouseでお喋りする予定です。たぶん魚座金星とか、ダークマザーの話の続きとかすると思いますので、よかったら、聴きにいらしてくださいね。