【満月】2020蟹座満月★誰にでも、その人のしあわせを願っている人がいる | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

2020年1月11日04:21に蟹座の満月ですかに座

 

新しい年を迎えて最初の満月は、土星と冥王星のコンジャンクションを伴う、強烈な変容を呼び覚ます月。

 

しっかりと意識していないと、その大きな変化の渦に巻きこまれてしまうかもしれません。

 

台風が来ると知らずにそれを迎えるのか、知っていて迎えるのかでは、心構えがまったく異なるでしょう。

 

 

アメリカとイランの衝突を見て、つくづく思っていたのですが、どうして21世紀になって、水瓶座の時代を迎えているというのに、いまだに力と力の対立を避けることができないのでしょうか。

 

いつまでわたしたちは古いやり方……力を持つ者が全体を圧倒して、他の者は従うという前時代の方法を続けるのでしょうか。

 

このパターン化された権力構造、組織の構造が解体されるように促されているのが、今回の山羊座に­おける土星と冥王星のコンジャンクションです。

 

 

しかし、この構造を変えて、本当に世の中のしくみを動かすには、そこに参加している、ひとりひとりの内なる構造改革が必要でしょう。

 

自分に対する愛や思いやりや親切心を持つことで、目の前の相手を尊重することを学ぶ……共感の能力を呼び­覚ます蟹座の満月です。



厳密には満月の翌日12日夜に土星と冥王星がぴったりのコンジャンクションとなるですが、それは33年に1度のこと。さらに、それが山羊座において、となると、250年に1度あるか、ないかのことです。

 

土星は30年毎に山羊座に回帰しますが、冥王星は250年に1度しかやってきません。

 

土星はわたしたちが地上で生きるための、さまざまな碁盤の構造を象徴しています。

 

何の基盤も持たずに生まれてきた子供は、成長する過程において、人格の構造を獲得します。家には建築物としての構造があるし、社会には安定して運営されるための構造があるでしょう。

 

冥王星は死と再生……すなわち寿命を象徴し、ありとあらゆるものは、時を経て、耐久年数を過ぎたら崩壊することを示します。

 

すべての物・動物・植物・自然・星は寿命を持っていて、この摂理から逃れることはできません。

 

この土星と冥王星のコンジャンクションは、これまでの基盤の耐久年数がやって
きたともいえるでしょう。

 

さまざまなものが、その構造を変えるときがきたのです。

 


山羊座は国家や企業や自治体といった社会的単位を示すので、それらの構造が変わるときといえるかもしれないし、個人にとっては、社会の中でどのようにふるまうかという、社会的パーソナリティの構造が変わるときなのでしょう。

 

なんとなく、このままではいけないということも、何かが変わろうとしていることも感じながら、なかなかその変化に飛びこめない人もいるかもしれません。

 

「こんな風に生きられたらいいな……でも、きっと無理」

「こういう働き方をしてみたい……でも、それじゃ稼げないだろう」

 

 

わたしたちは長いあいだ、地のエレメントの時代を生きてきました。

 

この200年のあいだ、20年毎にくり返される木星と土星のグレート・コンジャンクションは地のエレメントの星座で起こってきたのです。

 

地球から、同一方向に木星と土星が重なって見えるグレート・コンジャンクションは、次に同じ配置が起こるまでの20年のあいだ、社会が目指していく方向を示唆します。

 

地のエレメントが、わたしたちの社会を牽引してきた、この200年のあいだは「より結果が出る」「着実である」「豊かになる」方向へと発展し、実際にわたしたちは、いまや食べ物を廃棄するほど、豊かになりました。

 

 

しかし2020年の12月に木星と土星のグレート・コンジャンクションが水瓶座で起こると、社会はこれから先、風のエレメントの方向へと発展していくことになります。

 

それは大量の情報が流通する風の時代。

 

まさに5 G、ビッグデータ、AI、IoT時代が到来するでしょう。

 

これまで人間が時間をかけて経験則でやってきたことは、データを元に一瞬で計算され、予測されることになるかもしれません。

 

個人のニーズに合わせた複雑なリクエストも、瞬時に見積もりが計算されるでしょう。

 

あらゆるものが人の手を離れて、制御されていくかもしれません。

 

これまでの常識が変わっていくときに、これまで用いてきた社会的パーソナリティは、少しずつ通用しなくなるでしょう。

 

全員が経験1年未満の職人しかいない寿司屋がミシュランに選ばれたように。

 

「こんな風に生きていきたいけれど、きっとむずかしいし、無理」だと感じている否定の部分は、もしかすると、過去の常識に基づいているかもしれません。



フィンランドの34歳の若き美しきリーダー、サンナ・マリン首相は、週4日の1日6時間労働の導入を提案しました。これもひとつの構造改革ですね。

 

賛否両論あると思いますが、これからの日本にとって、長く働き続けることが大事なのであれば「個人の持っているエネルギー、能力、家族背景」などに合わせた、柔軟な働きやすい環境を作ることが必然だと感じます。

 

日本人の男性が都心の電車で、女性や老人に席を譲ったり、荷物を運ぶのを手伝ったりすることがほとんどないという記事と、それにまつわる様々な意見とを、お正月に読んでいたのですが、レディ・ファーストの教育を受けていないと­いうこともあるけれど、何よりも「疲れすぎている」ことが理由ではないかなと感じました。

 

親切にすることって、余裕がないとできません。

 

そして余裕がないと、人は他者を無視したり、責めたり、コントロールしたり、一方的に決めつけたり、他の余裕ある人をゆるせなくなったりします。

 

 

すべての星座は成熟するために向かいの星座の質を取り込むことを必要とするのですが、山羊座の対向にあるのは蟹座です。

 

愛と共感。親切心。
 

わたしたちの社会が真に成熟するには、厳しく結果を追い求めるだけではなく、助け合い、思いやりをもって、協力し合うことが欠かせません。

 

そしてそれは、わたしたちのひとりひとりが、自分に対しておこなうことでしか、始まらないのです。

 

 

しんどい時に休むこと。仲間を頼ること。甘えること。

 

心に寄り添って、その本音を聴いてあげること。

 

自分の望みや、気持ちや、その小さな声で囁く思いを「そんなことは無理」「だって仕方ない」といって、一蹴しないこと。

 

わたしが、わたし自身の気持ちを感じることをやめてしまったら、いったい誰がこの心を受け止めてくれるのでしょう?

 

 

出会う人、すれ違う人、目の前にいる人の、ひとりひとりが、誰かの子どもであり、誰かの大切な人であり、誰かの親なのでしょう。

 

メインキャストの影に隠れた、その他大勢ではありません。

 

誰にでも心があり、愛する人がいて、その人のしあわせを遠くで願っている人がいる。

 

そのことに心を寄せて、共感することができたら、どうして誰かをぞんざいに扱ったり、傷つけていいなどと思えるのでしょうか。

 

 

わたしたちの内にある、小さな愛が、社会の構造を変える火種となる。

 

勇気を出して、世界の構造を変えていく、33年に1度の土星と冥王星が重なる満月です。