2019年9月14日13:32に魚座の満月です
海王星を伴う魚座の月。
海王星は魚座の守護星なので、相乗効果で魚座や海王星の持つ夢見や、ゆるしや、受容の力が高まるかもしれません。
2週間前は乙女座の新月でしたが、その前後に体調を崩す人が多かったように感じました。
体調管理や、外と内とのバランスを象徴する乙女座の月が、日頃の生活や関係の中で無理していることがあるものを、気づかせてくれたのかもしれません。
わたしたちの体調が崩れるとき、外の環境に対して、内側で負荷がかかっているのでしょう。
かくいうわたしも、乙女座の新月の少し前から、左足の指先がピリピリと痛み始めました。
足の指先というのは星座でいうと、魚座の象徴する部位です。
「12星座と身体の関係」という講座をする時に配布している、自分で作った資料を見てみると、足に症状が出るときは
『未来に対する不安があるとき。前進するための手段がなく、逃避の気持ちから他者に依存的になっているとき』
と、書いてあって、笑ってしまいました。
私事ですが、この夏は高3の息子の大学受験に振り回されておりました。蟹座の息子の感情の波と一緒に、蠍座のわたしも激しく揺れっぱなし。自分のことであれば不安が生じても落ち着かせたり、対策を立てたりできるのですが、蟹座から流れ込んでくる感情の荒波に抗うことができません(水の星座あるある?)
なすすべもなく「どうにかして」と夫に依存し、わたしは仕事に逃避して心を落ち着かせていたのですが、内側のアンバランスさを、身体が足の指先の痛みを通して、訴えてきたのでしょう。
その背後には「うまくいってほしい」「早くどこかに決まって落ち着いてほしい」という、わたしのエゴが働いています。
焦っていることを認めて「うまくいってほしい」「早く落ち着いてほしい」という心の声に「ちょっと待って、それはわたしの望みであって、彼のものではないでしょう」とストップをかけて。
深呼吸。
そして心臓の音に耳を澄ませて、自然のリズムにゆっくりと還る。
認めて、ゆるして、受け入れることで「焦り」や「不安」や「わたしのエゴの願い」が、ひとつに溶け合い、手放されていく。
愛の力で気づき、勇気を出して受け入れていく。
わたしたちがまっさらな大地へと還る魚座の満月です。
12星座の最後の星座である魚座は、その守護星の海王星と共に、わたしたちをワンネスの状態へと還ることを司ります。
生まれてきたとき、誰もがパワフルで光と喜びに満ちていたわたしたちは、物心つく頃から人間社会に馴染むための、さまざまなルールや方法を学び始めるでしょう。
あれはダメ、これはダメ、これは正しいと、数多のルールを学ぶうちに、わたしたちはすっかり社会で生きるための「正しいことと、そうでないもの」を学習します。
そしてわたしたちはその枠内で守られながら成長していきますが、その枠のめいっぱいまで成長すると、さらに成長するために、それを壊す必要があるでしょう。
枠いっぱいになりながらも、それを壊さずにいると、あとは同じ営みをただ繰り返すばかりで、成長の機会を逸するかもしれません。
わたしたちを守る安全な枠が土星だとすると、トランス・サタニアンの惑星たち---天王星・海王星・冥王星はそれを壊して、人を進化させることが目的です。
現在、山羊座に滞在している土星は、トランス・サタニアンの洗礼を受けて、社会や個人の枠組みを壊しつつあるでしょう。
天王星が新しい技術や方法をもたらし
海王星が境界を溶解させて
冥王星がその全貌を変容させるでしょう。
今回の満月となる魚座と海王星の役割は「こうだ」と思い込んでいる枠を溶解させること。
いったい、何を?
あなたが「しなければならない」と思い込んでいることを、です。
「働かなきゃいけない」「そのためには休んではいけない」
「責任を果たさなきゃいけない」「嘘をついてはいけない」
「健康でなくちゃいけない」「飲みすぎてはいけない」
「しなければならない」という思い込みに対して、わたしたちがとる道はふたつあります。
その通りにするか、無視するか、です。
「働かなきゃいけない」から、多少調子が悪くても休まない人がいる一方で、定職につかない人がいます。
「健康でなくちゃいけない」から、夜9時以降に飲み食いしない人がいる一方で、記憶がなくなるほど飲む人がいます。
わたしたちが思い込みに対して「その通りにしていること」あるいは「無視していること」の背後には恐れがあるでしょう。
「仕事を失うのが怖い」「仕事に支配されるのが怖い」
「病気になるのが怖い」「自由がなくなって退屈になるのが怖い」
自分の中で繰り返していること。
良かれと思ってやっていること、あるいはやっていないこと。
その背後にいる自分が何を恐れているのか、共感を持って耳を傾け、そして本当に必要なものを与えてあげること。
この魚座の満月からのしばらくの時期は、そのように自身と対話を重ねる愛の時間を作ることで、多くの慈愛を人生にもたらすことのできるタイミングとなるでしょう。
忙しい日々の中で、心を忘れて、我を見失い、頑張っているのに、不安や焦りや心配があるとき。
深く呼吸をして、心臓の音に耳を傾け、いろいろとささやく内なる声に「ちょっといまは待っててね」と言って、スペースを与えてあげること。
毎日のたくさんの「しなくちゃならないこと」をこなして、頑張っている、わたし。
その背後にある恐れや焦り。
一生懸命なわたし、もがいているわたし、もうイヤだと逃避しているわたし……。
みんな、それぞれに、いとおしい。
どんなに苦しくても、人生から、この身体から逃げることはできなくて、小さく浅く息をしながら、生きている。
生まれてきたとき、ただ呼吸をしているだけで、愛されたことを思い出し、自分で自分を祝福する。
生きてここにいるだけで、もう充分。
いつもありがとう、愛してるよ。
人生が終わるそのときまで、ずっと一緒にいようね。
愛から生まれたわたしたちが、愛に還っていく、魚座の満月です。